◯9番(浜崎晋一君)(登壇、拍手)県議会自由民主党の浜崎晋一です。私は、常に県民の目線から、そして日の当たらないところにこそ手を差し伸べる福祉の心を持った議員でありたい、その信念でこのたび4月に議員に初当選をさせていただきました。早速、一般質問の機会を得て、心地よい緊張感を感じておると同時に、新人議員でありますので不調法もあろうかと思いますが、誠心誠意質問させていただきますので、よろしく御答弁のほどをお願い申し上げます。
 通告をいたしております福祉と医療について、平井知事に伺います。
 まず、福祉施策に対する基本的なお考えを伺います。
 平井知事はマニフェストの5つの重点事項の1つに、「人間第一 環境日本一」を掲げられています。ただ、記者会見などを見ましても、就任後間もないという事情もありましょうが、障害者や特定の疾患などへの特別医療費助成制度についてのお考えなど、ごく一部を除いて平井知事の生の声や福祉全般に対する基本的な考えが伝わってこないように思うのであります。
 御高承のとおり、我が国の福祉を取り巻く環境は、非常に厳しいものがあります。障害者自立支援法の施行や介護保険法の改正など、国の政策も大きな変動期にあると思います。ややもすると厚生労働省の庁内の机の上で制度が設計され、それに県民、福祉現場が振り回されるような傾向が強まっているようにも思われるのであります。その典型的な例が、国も制度の欠陥を認めて、昨年度末に補正措置を講じた自立支援法の制度設計ではなかったのでしょうか。
 鳥取県は全国最少の人口の県であります。我が会派の山根会長が代表質問で指摘したとおり、知事を初め、県職員も我々県議会議員も県の隅々まで気配り、目配りができるはずであります。高齢者医療費の助成制度、石破二朗元知事が国に先駆けて全国最初に導入したという話を聞いたことがあります。県内の実情をしっかり把握し、国の施策を先導するような独自の鳥取県型福祉施策を打ち出されるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 続いて、コムスン事件についてお尋ねをいたします。
 介護福祉の根幹を揺すぶるようなこの大事件が起こったのは、今議会が開会した6日のことでした。この事件は、昨年春に施行された改正介護保険法で不正行為を行った同一事業所に対し、いわば連座制を適用し、新規指定や更新を認めない厳しい対応が可能になったのです。この適用第1号が国内最大手の営利法人であったことに福祉に携わる者の一人として極めて強い憤りを覚えるものであります。
 この事件については、我が県議会自民党の代表質問に、知事は厚生労働省の通知を待つまでもなく、指定権のある知事の権限で新規申請や更新を認めないと明言されました。その後の経過からして企業ぐるみ不正と断ぜざるを得ない以上、当然の措置だと高く評価をいたします。介護保険に基づくサービス提供事業者の指定権限は都道府県知事にあるわけですから、本来は厚生労働省の通知は越権行為のように思われるわけであります。地方分権一括法によって国と地方自治体は対等の関係になったのではないのではないでしょうか。もちろん厚生労働省は越権行為との批判を回避するため技術的助言として県に通知したようですが、法的な根拠のない通知で都道府県を縛るやり方は、私は地方分権の趣旨に反すると考えるわけであります。コムスンが行った行為自体が新規指定や更新を認めない欠格事項であるということとは別に、今も通知行政がまかり通っていることをどうお考えなのか、国と地方の関係の問題として伺いたいと思います。
 この種の介護や医療などの許認可や運営に関する不正はサービス提供が複数都道府県にまたがる場合もありますから、その事実を行政や国民が迅速に把握し、共有できる体制を国が責任を持ってつくることそこが必要で、個別の処分などの方針に指導、助言しかできない国が直接的にしゃしゃり出てくる必要はないと考えるのでありますが、知事の見解を伺いたいと思います。
 ただ、実際に事業所指定の更新を拒否した場合、利用者へのサービス提供への懸念があります。コムスンは国民の強い批判にさらされてはおりますが、グループ法人への事業譲渡は断念したようです。きょうまでの経過を見ますと、どうやら同業他社への譲渡となりそうであります。この場合、本県のような過疎地域の事業が継承されるのかが問題になります。知事がコムスンの利用者は多くないので大きな混乱はないとの見通しを示され、少しは安心はしました。とはいえ、現に373人の利用者がいらっしゃいます。法人としてのコムスンは欠格でも、従業員は福祉の心、福祉の志を胸に就労されている方が大半だろうと考えます。サービス提供、雇用の両面から万全の体制をとっていただきたいのであります。この点で知事の所見を伺いたいと思います。
 この問題に関連して、介護サービス情報の公表制度についてお聞きします。
 この制度は、介護保険制度の基本理念である利用者本位、高齢者の自立支援、利用者の選択を実際にサービスを受ける場合に保障するため、昨年度からスタートしたものです。利用者が介護サービスを受ける事業所が選べるように、訪問介護、入浴介護、デイサービス、介護老人福祉施設など9つの種類区分でサービス情報が公表されております。また、本年度から訪問リハビリ、通所リハビリと介護療養型利用施設も公表対象に追加されました。この公表情報は、介護サービス事業所の基本的な事項やサービスの内容、運営状況などを調査員が事業所を訪問して事実関係を確認した調査情報も含めて、事業所の責任で公表する仕組みで、事業所の評価だとか格付ではないとされております。
 ところで、この制度に要する費用は、県が認証する指定調査機関に支払う調査事務手数料、公表手数料として事業者が負担する仕組みになっております。私は、介護サービス情報公表の制度が利用者である要介護者やその家族が適切で円滑に介護サービスを選択する目的であることからして、その費用を事業者が負担するのが本当にふさわしいのか疑問に思っておりますが、介護保険の事業主体は市町村であり、制度の円滑な運用は第一義的には運営主体の責務であると考えるからであります。また、事業者負担は結局介護コストにはね返り、介護保険料を引き上げることになって、被保険者にツケを回す可能性もあると思うからであります。
 また、県が認証した指定調査機関は7法人ありますが、調査機関とサービス提供事業者は調査を受注、発注する関係にあります。ここにも悩ましさが残るわけであります。上場企業と監査法人の関係のように受注関係の中で厳密な調査が果たしてできるのかという問題であります。この点からも事業者負担の制度設計には無理があるようにも考えますが、知事の見解を伺います。
 〔副議長退席、議長着席〕
 次に、障害者自立支援法について、代表質問の答弁を踏まえて伺います。
 従来の障害者の福祉制度では、1、身体障害、知的障害、精神障害という障害種別ごとにサービスが縦割りで提供され、施設、事業体系がわかりにくく、使いにくい。2、サービス提供体制が不十分な地方自治体が多く、サービスが行き届いていない。3、支援費制度ではサービス利用のための財源が確保しにくいとの問題が指摘されていました。これらを解消する目的で、昨年度に導入されたのが障害者自立支援法でありました。そのポイントは、1、障害種別にかかわりなく、障害のある方々が必要なサービスを受けられるようサービス利用の仕組みを一元化し、施設、事業を再編する。2、身近な市町村が責任を持って障害者へのサービスを一元的に提供する。3、サービスの利用量と所得に応じた負担を行い、財源を負担金に一本化することで確保することとされました。
 しかし、現実に起こったことは、障害のある方たちの利用手控えでした。障害のある方々には原則1割の支援費負担と食費、光熱水費、医療費などの自己負担が重くのしかかり、働きに出れば持ち出しになるなどと怨嗟の声が上がったのも事実でありました。また、事業者には利用手控えによる極端な減少が起こり、職員の給与を切り下げざるを得ないなど、制度に強い批判が出たのはこうした現実があったからでしょう。掲げられた理念は立派でしたが、こうした事態は法の施行前から指摘されていた懸念が現実になったもので、障害者の実態に合わせて法をつくるのではなく、法に実態を合わせろと言わんばかりの制度になったのも事実かもしれません。さすがに国も制度の欠陥を認めざるを得なくなり、利用者負担の一層の軽減や事業者に対する激変緩和措置などがとられたことは、おくればせながら一定の評価をしたいと思います。ただ、現実にはこれでも障害者とその家族を取り巻く経済的な環境は厳しく、恒常的でより一層の負担軽減策が必要だと考えますが、知事の所見を伺います。
 制度自体の問題点としては、既に県が国へ改正要望を出されておりますとおり、障害程度区分の判定があると思います。私も知的、精神障害の特性が反映されず、実際より軽く判定される傾向が顕著だと考えます。これは介護保険法が施行された当初、認知症の方が低い要介護認定にとどめられたケースとよく似ております。そもそも障害程度区分の認定基準が現実離れしているかもしれません。一次判定の106項目の7割強が介護認定の基準と同じなのです。その認定基準によっては、例えば介護給付の施設入所支援は障害程度区分が4以上、50歳以上は1つ下がりますが、早急に障害の程度や健康状態などの実態に即した認定基準とする必要があります。また、障害者の置かれた状況によって障害程度区分による利用制限を撤廃するとか緩和するとか、できないのか伺いたいと思います。
 続いて、医師確保についてお尋ねします。
 今定例会に補正予算として医師養成確保奨学金貸与事業が提案されたことは、県としての危機感のあらわれと評価いたします。山根会長の代表質問でもありましたが、昨今の深刻な医師不足は、平成16年度に導入された新医師臨床研修制度によって、従来は大学病院で研修を受けていた研修医が出身大学の医局でなく大都市部の大総合病院で研修するケースがふえ、医師不足に陥った大学病院がそれまで派遣していた関連病院から医師を引き上げることで発生をしております。導入当初は北海道、東北地方などで大きな社会問題になりましたが、本県では比較的影響が少なく、事態は深刻とまでは言えなかったように思います。
 しかし、全国の状況から逃れられるものではありません。実際、最近はどの病院でも医師の不足が深刻化し、岩美病院は一部診療科の閉鎖に追い込まれ、新聞報道によりますと、済生会境港病院は昨年度、医師不足も響いて26年ぶりに赤字決算に転落したとのことであります。私もさきの県議選で医療関係者から深刻な状況を多くお聞きしました。思いますに、本県は人口10万人当たりの医師総数、医療施設従事医師数とも全国平均を上回っております。しかし、これがある種の油断を呼び、東北地方各県やお隣の島根県に比べて医師確保奨学金のスタートがおくれたこともあるのかなと考えたりしております。この点の所感も求めておきます。
 もしそうであるなら、このおくれを取り戻す一層の努力が必要になります。今定例会への医師確保策の提案もそうした努力の一環だとは思いますが、これで安心をしてはならないと考えます。
 というのは、新医師臨床研修制度のもとで県内の臨床病院のマッチング状況なのですが、平成18年度は募集定員77人に対してマッチ数は、採用数は32人でありました。7病院の充当率は42%。19年度は募集定員70人に対して採用が28人で充当率が40%にとどまっております。深刻なのは、経年的なマッチ率であります。16年度の84%、17年度の60%、昨年度の42%、ことしの40%へと毎年落ち込んでいることであります。特に募集定員の4分の3から3分の2を占める鳥大附属病院でありますが、昨年度50人の募集に対して23人、ことしは43人の募集でわずか16人しか採用できなかったというふうに確認しております。経年的に見ても100%から58%、そして46%、そして37%へと充当率が下がっております。県内の研修病院での採用実績を上げることは第一義的には各病院の努力に求められるわけではありますが、研修終了後は研修地で勤務する傾向が顕著であることを考えますと、地域の体系的な医療提供体制の整備に責任を持たれる県として、県内の医師確保対策には研修医の確保の段階から関与する必要もあろうかと考えますが、知事の所見を伺いたいと思います。
 次に、県保健医療計画について伺います。
 県は、医療法に基づいて平成10年に保健医療計画を策定し、15年には現計画に改定されました。現計画の計画期間は19年度までの5カ年でありますので、2度目の改定期を迎えるわけであります。この間、医療法の改正や障害者自立支援法の施行、介護保険法の改正、がん対策基本法の施行などが行われ、保健医療と福祉の分野も環境が大きく変化しております。代表質問でも触れられましたが、こうした状況下で改定する新たな保健医療計画にはどういう理念が盛り込まれるのか、まずお尋ねをしたいと思います。
 改正医療法では、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の4疾患、緊急医療、災害時における医療、僻地医療、周産期医療、小児救急を含む小児医療の5事業の医療連携体制を構築し、医療計画に明示するよう定めています。今や国民病とも思えるがんの克服など、4疾患に対する広範で継続的な医療の提供は、県民の健康維持の上でも極めて重要な課題だと思います。5事業も不足が深刻とされる周産期医療、小児医療など、いずれも県民の関心の高い分野であります。4疾患、5事業の二次医療圏ごとの医療連携体制構築に向けた協議会などの答弁がされたところではありますが、各疾患や事業別の対策はどのように検討されるのでしょうか。既に、県はがん対策基本法に基づく県がん対策推進計画検討委員会を立ち上げられておりますが、このがん対策計画を保健医療計画の中にどう位置づけるのかを含め、お尋ねいたします。
 最後に、医療と福祉の連携の強化についてお尋ねいたします。
 平成17年の国勢調査によりますと、鳥取県の高齢化率は24.1%で全国10位であります。この高齢者の18.2%が要介護認定を受けておられます。さきの厚労省の公表数字でも県内の少子高齢化は一層進みます。もとより、介護が必要ない元気なお年寄りが一人でも多いにこしたことはありませんが、加齢に伴って身体的な機能はどうしても低下し、介護や医療が必要になる場面はどうしてもふえると思います。
 御案内のとおり、国は医療費抑制の大方針のもとで、現在35万床ある療養型病床を15万床に削減しようとする意向を固めております。この移行の過程で、療養型病床では介護の側面の強化が、老人福祉施設では医療の側面の強化が同時に求められることになると思います。本日の日本海新聞に、医療法人、特養の設置、運営を認めるほか、医療機能を強化した新タイプの老人保健施設を設置する療養病床の介護施設への転換、促進策が報道されていました。つまり、もともと分かちがたく結びついていた医療と福祉はより一層垣根が低くなると考えられるのであります。
 しかし、現実には、先ほど来質問させていただいておりますように、医療の現場では医師の不足が深刻化しております。また一方で、介護の現場でも介護職員の流出が顕在化しつつあります。実際、老人福祉施設では、利用者の医療的なケアを確保するため施設として嘱託医を配置しておりますが、利用者が重篤な状況になったときに備え、それぞれが医療機関に協力病院をお願いしております。ところが、医療機関の方も医師不足で一般患者の診察、治療で手いっぱいでございます。公的病院から協力病院の辞退が相次いでいるのであります。療養型病床が削減されると、居宅で医療、介護両面のケアを受ける御老人がふえるのではないかと心配しております。いずれにしても、これまで以上に医療と福祉の綿密な連携が求められると思います。こうした状況に県はどう対応されようとしておられるのか伺います。
 以上で登壇での質問を終わります。


◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 まず、福祉についての総論的なこと、考え方についてのお尋ねがございました。浜崎議員も情熱を持って、今、福祉の心でこれからの4年間議員としての職責を全うしたいという意思の表明がございましたけれども、私も基本的な考え方は同じところだろうというふうに思います。と申しますのも、やはり福祉の問題を考えるには一人一人の、個人個人の人間に着目して物事を考えていくことが大切なのだと思うのです。
 先ほど随分と批判を強めておられました厚生労働省の最近の施策のあり方についても、私も全く同様な感想を持つものでございまして、とにかく統計的な数字だとか、あるいは机上の理念だけですべてを割り切ってしまう、そうした福祉の施策には余り果実は得られないというように思います。最終的には、例えば施設におられる方、あるいは在宅でケアを受けられる方、あるいは医療についてサービスを受けられる方、そういう方々がそれぞれの実態に応じたサービスなり対処を受けて、それで満足を得られる。自分が生きていくことに対する意味を見出して、生きがいを持って暮らす自信を深める、そういうことができなければ本当の意味の福祉ではないというように思います。そういう意味で、福祉の心というものを大切にした施策づくりというものが必要なのだろうというように思う次第でございます。
 鳥取県の場合、いろいろな切り口はあるのだろうと思いますが、先般も報道されておりましたけれども、2003年に内閣府が委託調査をして公表した数値に非常に興味深いものがあります。それは島根県、鳥取県は社会資本がすぐれているという、そういうデータでございます。これは公共事業の社会基盤整備のことではなくて、人間のネットワークあるいは地域としてのつながり、これを指標化して見たときに島根県が第1位で、次が鳥取県だったと。下の方を見ると奈良とか東京とかが最下位グループになっていたということでございます。これが非常に大事なことだろうと思うのです。私は常々連携ということを申し上げておりますが、医療だとか福祉、とりわけ福祉の分野においては、こうした地域でのネットワークを生かしていければ、それがさまざまなサービス主体、提供主体である施設あるいは市町村、そうしたいろいろな主体が連携することができて、お互いにチームワークで一人一人の対象者に対するサービスを整えることができれば、これは鳥取県型の福祉社会というものの実現に結びついてくるのだろうというように思うわけであります。
 高齢者のことで言えば、私は長寿社会というものを享受できるような体制を地域として整えるべきだというふうに思います。今、評判がいいのは、それぞれのコミュニティーで高齢者の方の居場所をつくって生きがい対策をやるような事業がございまして、これが結構評判がいいわけであります。あるいは介護予防の方に重点を置いて、元気な方をふやすことによって介護保険の費用負担も減らしていこう。例えばそういうように、むしろ生きていくということに重点を置いた介護とか高齢者対策というものを基軸として、大きくしていってもいいのではないかというふうに思います。
 また、児童福祉の分野でいけば、県の方はどちらかというと大変限界的な事例が多いです。もう児童福祉で措置をするとかということで、随分と深刻な例がどんどんふえてきているわけでありますが、広く子育てということで言えば、私ども今回御提案申し上げました子育て応援パスボートのように、地域社会全体で子育てを支えていくというようなことができればというように思います。
 また、障害者についても福祉あるいは福祉施設、在宅でのサービス、そういうものが相まっていきながら、障害者が自立をして、できれば就業に向かったり社会参画へ向かっていく、そうした道筋が整うような、そういう福祉施策のあり方ができ上がればいいのだろうというように思う次第でございます。そんなような夢を描いて鳥取県で豊かだと言われる人的なネットワーク、社会資本というのを活用して、鳥取県らしい施策を生み出すことができればなというのが私の福祉政策に対する思いであります。
 最近の厚生労働省のやっていること、介護保険もそうだし、障害者の自立支援もそうだったというふうにおっしゃいましたけれども、実際にそうだと思います。随分と机上の空論でやっておられて、それが実は、何となれば年々の予算を編成するために財政当局の方から枠をはめられて、その中で何とか回らせるために現場を巻き込んで大騒ぎをしているというようなこともあったりしますので、いろいろとそうした施策によって振り回されているという面が最近あるという議員の御指摘はごもっともだろうと思います。
 そういう中にあって、私たちは現場の方からの声を上げていかなければならないのだと思うのです。ですから、今、障害者自立支援法について県として総点検をしようということを、私就任して4月以来、現場を巻き込んで今やっております。先般も7つ提案をさせていただきました。こういうことを具体的に、現場はこんなに困るのだよと、こういうところを直してほしいのだよということは、そうした混乱した国の厚生労働行政の方に向けて提言をしていく、要求をしていくということをこれからもやっていきたいというように思います。
 次に、このたびのコムスンの通知についてどういうふうに考えるかということでございます。これも何か随分慌てたような形だったと思うのです。皮切りは東京都などでコムスンの実態が明らかになってきて、そうしたらコムスンがそれをいわば法の網をくぐろうとするような態度に出たと。それで、厚生労働省も巻き込まれかけて慌てて通知を出してきたということではないかなというように、はたで見ていては思いました。
 このような一片の通知ですべて押し切ろうとするのは、確かに分権の時代ではやや時代おくれなことだろうというように思います。私どもとしては、その通知の有無、いかんを問わず、これについては厳正に対処をしていきたいというように考えております。
 あわせて373人も今サービスを受けておられる、そのサービスの提供体制、雇用の面からもいかがだろうかという御心配をいただきました。
 これは、県内の事業所を今調査をしています。監査をしております。それで、正直申し上げて、人員体制について一定の疑いは持っておりますが、まだ確定はできておりません。もしそれによって必要な処置をすべきであれば、これに対処しなければならないということになります。万が一、例えば取り消し処分をするというふうなこと、これは考えられなくはありません、今後の展開によりまして。その場合にも相当の期限を、一定の期間を示しまして、サービス提供がたちまち滞ってしまうということにならないようなことは考えなければならないなというように思っております。
 いずれにいたしましても、今回コムスンの方の事情はどうあれ、サービスを利用されている方々、またそこで働いておられる本当の意味で福祉の心を大事にして頑張っておられるというふうに議員が表明されるような方々については、本来問題はないのでありましょうから、そういうところに支障がないようなことは指導していきたいと思いますし、今コムスンの方にもこれをもってサービス提供で大変な混乱が起きないように、そういう不安は起こさないようにということは申し入れはしているところでございます。
 介護保険のサービス情報公開制度につきましては、これは介護施設関係、関連の施設のサービスのあり方をその利用者に知らせていくという意味で、これを公表することによりまして利用しやすくなりますし、そのサービスの適正化というのも長い目で見れば図られるわけでありますから、これ自体は制度としては合理的だろうと思います。また、それ自体介護保険の保険料の中で賄うようなことでありますけれども、それも一定のサービス提供体制との関連がありますので、そう一概に否定できるものではないだろうと思います。問題は手数料のあり方とかかもしれません。本県の場合は、9,500円という公表手数料でありまして、全国では最低水準になっております。例えばインターネットで公表しているわけでありますが、それが果たして十分かどうか、もっとサービスとしていろいろなことができるかどうか、いろいろと検討の余地はあるかもしれません。また、いろいろと御意見をいただければというように思います。
 この点につきましては、福祉保健部長からその制度の状況なりについて御説明を申し上げたいと思います。
 次に、障害者自立支援制度につきまして、激変緩和措置が4月から講じられたことは評価をされるわけでありますが、より一層の策が今後とも必要ではないかというようなお話でございました。私もこれ同感でございます。この4月で障害者の方の一部負担金につきまして大分緩和措置が入ってまいりました。ですから、負担感は正直変わってきたと思います。また、施設を運営される方に対しましては、今まで本来の筋でいえば、利用された方が何人おられて幾らというような世界でありましたところが、一定の経過措置としてその施設があるということ、その存続をある意味で保障するためのこれまでの収入状況などを勘案した経過措置のようなことが設けられてきていると、それ自体は評価できるだろうというふうに私も思います。
 問題は、これが鳥取県のように人口が比較的少ないところで、持続的にそうした障害者に対するサービスを提供できるような状況に立ち至っているかどうかというところでございまして、そういう意味ではいろいろと検証が必要だと思いますし、私どもは現場から声を上げていきたいと思います。先ほどの7つの提言もそのうちでありますし、これからも事業者の方々とか障害者の方といろいろな意味で、いろいろな場でお話し合いをさせていただきまして、問題点があればそれは吸収して国の方に制度改正を働きかけていきたいというように思う次第でございます。
 正直申し上げて、役所の機能には随分限界があると思うのです。国の方ではわかり得なかったことがどんどん起こってきているというのが現状だと思いますので、ただしていくことは現場の役目だと思います。
 その大きな一つの例として取り上げられましたのが、障害程度区分の判定の問題でございます。これも私どもも国に対して先般問題提起をさせていただいたところでありまして、一般的にはどうも低目に出るようでございます。恐らく国の方もだんだんこの仕組みの矛盾点というのがわかってきたのだろうと思うのです。
 これは邪推かもしれませんが、介護保険と障害者の自立支援制度をいずれは融合させようという何か思いがあるのかもしれません。そこにあるものですから、介護から引っ張られて制度の方が障害者の方に波及してきていて、それが無理を来しているところは多分にあるのではないかと思うのです。私は、それは国の方にちょっとその状況、判断ミスがあるのではないかと思います。もともと制度の成り立ちが違いますし、サービスを行うにしても、例えば障害者の方で3つ大くくりにしますが、身体と、あるいは知的、発達のおくれだとか、また精神障害だとか、そういうところを全部十把一からげにして、これも介護保険の高齢者に対するものと同じようにいずれ扱ってしまおうというようなもくろみのもとに、何か統一的に基準を設定したりとかということを考えられるのは本当は無理があるのだと思うのです。ただ、これは既に始まってしまったことでありますので、もう走りながら考えるしか今ないような状態になっているのだろうというふうに思います。そういう意味で、引き続きこの判定の不合理さについては国に強く私どもも働きかけをしていきたいというように思います。
 なお、既に入所されている方が低目に判定が出た結果、結局、障害程度区分の状況から入所できないということになるわけであります。これを利用制限を撤廃することはできないかというような御指摘もありますが、要は判定基準の方がおかしいということであれば、制度は制度として、その判定をするに当たりまして、この区分であればこれは施設サービスだとか在宅サービスだとか、そういうように振り分けをすることはそれは合理的だと思います。ただ、問題なのは、今おられる方を、もうこれはサービス提供の基準に当たりませんから出ていってくださいというふうに一律で追い出しをかけてしまうのは不合理だと思います。そういうことについては、既に入所されている方については引き続き入所ができるようにしていこうというふうに、厚労省の方も制度の仕組みづくりを考えておられるようでありまして、それはぜひそういうふうにしていただくことで不合理を是正していただきたいなと思います。
 次に、医師確保の問題でございまして、鳥取県の今の医師確保対策のあり方についてでございます。鳥取県は全国と比べてまだいい方の状況だったからおくれているのではないかというようなお話がございました。そういう面もあったかもしれませんが、一番大きな今のこの騒ぎの原因は、議員も御指摘になった研修医の制度ではないかと思います。研修医制度が始まりました。これはお医者さんの能力を高めるという意味でもそうでありますし、研修医自身の処遇の問題なんかもありまして制度として発足をしてきたわけでありますけれども、ただ、もう本当は始める前からわかっていてもよかったのでしょうが、始めてみたら結局都会の方にどんどん研修医が流れていってしまったということになります。
 鳥取大学でも随分県外から入学してくる人はもともと多いわけでありますし、そういう人たちが県外へ出ていくということは予想でき得なかったわけではないとは思いますが、現実に起きてきてしまっている。そういう実情をどうやって正していくかということが今求められるわけであります。いずれにせよ、そういうような急激な変化がここ数年で起こってしまって、医師不足が顕在化をしてきたというのが一つあると思います。
 あとは医師に対する訴訟が結構起こるわけでありまして、お医者さんに対して責任を問うということがありますと、どうしてもお医者さんになる側、またお医者さんの方のガードがかたくなる。例えば産婦人科医であれば、1人だけ置いておくと危ない、だから2人いないといけないのではないかと、こういう話になってくるわけでありまして、そういうことがまた医師不足を加速している原因にもなっているというようにも思います。
 ただ、いずれにいたしましてもこういう状況は何とか打破をして、私どもは展開をしていかなければならないというように思っておりまして、このたび6月の補正予算でも、先ほど御指摘がありましたが、奨学金の予算を提案をさせていただきました。既存の奨学金予算ですと地域枠として鳥取大学に入学した人が対象者でありましたけれども、これはずっと年次で行きますのでなかなか効果があらわれてこないことになります。ですから、今回私どもで提案いたしましたのは、県外に既に出ていった県内出身の学生さん、この人たちが奨学金をもらっていれば、それはもし帰ってきてくれるならば免除しましょうということでUターンのインセンティブを与えるとか、また鳥取大学に既に在学している人で地域枠でない人たちに対しても上の方の学年でもこの奨学金を得られるようにして、なるべく即効性のある確保対策をやろうといたしております。
 これで十分ではないというのはおっしゃるとおりだと思います。まだいろいろと施策を打たなければならないのだと思います。先般、政府・与党の合意がありまして、やはりこの研修医制度を改めなければいけないという提言があったり、また産婦人科などのそうした責任が重いということに対して一定の措置を加えようとか、国としてのドクター派遣とか、そうした幾つかの今制度化の案が浮上してきているのは歓迎すべきことだと思います。こうした国の方の取り組みも私どもとしても促進をしながら、県独自でやれることをさらに考えていきたいと思います。
 研修医対策について、研修医の確保の段階から関与する必要があるというのも、これもおっしゃるとおりの話だと思います。
 先ほど申し上げましたように、もともとは研修医でこんなに流出が起こるとは思ってはいなかっただろうと思います、国の方は。ただ、現実が現実でこういうふうになってきておりますので、私どもでは県と、それから鳥取大学と県内の研修病院、こういうところで今年度会議を持つことにいたしておりまして、鳥取県臨床研修指定病院協議会というものを設置をいたしまして、研修医を県内で確保することにこうした関係機関と連携でやっていこうといたしております。このほかにもメールマガジンを送るとか、いろいろと若者対策にふさわしいようなPRをしていこうということで今取り組んでいるところでございます。
 次に、保健医療計画の基本理念についてはいかがかということでございますが、これは安心、安全の医療、安心と信頼の得られる医療を確保しようということであり、住民、患者の視点を尊重して、適切で効率的な医療提供体制を目指そうというところが基本的な理念だと思います。その細かいところは、先ほどの4疾患、5事業の医療連携体制構築に向けた協議会の検討などとあわせまして、福祉保健部長の方から説明をさせていただきたいというように思いますが、例えばがんの問題なども、今強調して議員の方はおっしゃっておられました。例えば、がんについて言えば、全国標準となるようながんの診療体制を本県でもつくるべきだろうと。全国標準からこれはおくれているかなというところは、せめて取り戻すことをしていかなければならないのではないかというように思います。
 例えば、大腸とか胃とか肺とか、そうした主要ながん、基本的には県内の病院でそれは対処可能であります。ただ、血液のがんとか小児がんの中には県内ですべて加療できないというようなものもありまして、残念ながら県外に行っていただく、県外の医療機関へ紹介せざるを得ないというようなものもあります。ですから、そういうところはせめて県内でどこか手当てができるようにならないだろうかということを例えば目指す必要があるとか、あるいは、今までは外科的な療法によってがんを切除するというのが主流でありましたけれども、だんだんと放射線で治療をしていく放射線療法だとか、あるいは抗がん剤で治療をしていくような化学療法、こういうものが今では発達をしてきています。中には外来で抗がん剤で治療していくということすら可能になってきている分野もありまして、この辺がまだ県内、若干十分でないところがあります。そうした放射線療法だとか化学療法の充実のところも1つのテーマになろうかと思います。
 あわせまして、チーム医療を行うというのもスローガンのように最近言われるようになりました。この辺の体制づくりも県内としてまだ全国標準に至っていない面もありますので、そうしたところを例えば全国標準に上がらせるような、そうした対策を、例えばがんの分野ではやっていく必要があるだろうということでございます。今、がん対策についてはがん対策推進計画をつくろうとしておりますけれども、その中できちんと議論をして、その中のポイントになるようなのを今のこの医療計画の中へ盛り込んでいくというような考え方でやっております。
 具体のところは、福祉保健部長からさらに申し上げると思います。
 医療と福祉の綿密な連携が必要だというようなことでございまして、これも私どもの県として地域全体で取り組んでいかなければならないことだろうというふうに思います。例えば在宅で日常生活から緊急時の対応、また施設、在宅でのみとり、高齢者のライフステージ全般にわたっての連携、いろいろなテーマで医療と福祉というのは絡み合ってくるだろうというように思うわけでございます。市町村の中で地域包括支援センターが設けられるわけでございますが、こうした拠点との関係も含めまして、これからネットワークをきちんと張りめぐらせていく必要が一層出てくるのだと思います。
 今、議員が御指摘のような協力病院がなかなか得られなくなったというのは、これは多分医師不足に起因するようなことだろうと思います。例えばこうした協力病院が得られなくて困ってしまったというようなことを話し合うような場が、今実はそんなにないかもしれないなというふうに思います。医療と福祉が、先ほど来、冒頭申し上げましたように、社会資本が一番全国でも整備されていてネットワーク社会ができ上がっていると言われる鳥取県において、こうした連携を地域らしくつくり上げていくことをこれから心がけていきたいというふうに思います。


◯福祉保健部長(田中謙君)介護サービス情報の公表制度は、その費用を事業者が負担するのが本当にふさわしいのか疑問だ、あるいは介護サービス情報の調査を行う調査機関と介護サービス事業者が受発注の関係にあると。厳密な調査が実施できるのかというふうな御指摘がございました。補足答弁を申し上げます。
 介護サービス情報の公表といいますのは、利用者の方がサービスの選択に活用していただく、それから事業者にとりましてもサービスの質の向上のきっかけになると、資するものというふうに思っております。つきましては、事業者が負担すべき介護サービス情報公表の手数料につきましては、各サービスに基本的な報酬が算定してありますので、その中に含まれているわけであります。こうした仕組みというのは一定の合理性があるのではないかというふうに考えております。
 事業者が調査機関に手数料を支払うことについてでありますけれども、指定調査機関は法令において調査を公平に行う義務が課せられておりまして、仮に虚偽の結果を報告すると、そういう不正行為を行った場合には指定の取り消しになるわけでございます。介護サービス情報に係る調査につきましては、調査機関というのは調査情報について事実関係を確認するというものでございまして、調査結果につきましてはホームページで上げております。だれでもホームページで確認できるわけでありますので、仮に事実と異なるというふうなことがあれば顕在化するということで、不正の余地は生じないというふうに考えております。ただ、両者の間に癒着が生じないように調査機関に対する研修、それから県で指導監査に行っておりますので、そのときに調査機関の行った調査結果の確認というのは行うなど、公表制度が適切に運営されるように万全を期していきたいと思っております。
 4疾病5事業の検討についてでございますけれども、昨年度、脳卒中とか糖尿病とか4疾病5事業と言っておりますけれども、そういうものについての検討会を立ち上げております。課題、問題点を整理しておるわけでございますけれども、今後は主要疾病、それから地域の医療がどうかという2つのポイントにつきまして議論することとしております。
 主要疾病に係る検討方向でございますが、がんにつきましては先ほど知事が申し上げたとおりでございます。それから、糖尿病等につきましても、かかりつけ医さん、それから保健師とか栄養士とか、そういう人材の質の向上のための養成あるいは確保をするように考えております。それから、例えば急性心筋梗塞を起こしたことのある患者さんに対しましては、かかりつけ医の方できっちり健康管理を行っていただくとか、そういう体制をとっていきたいと思っております。
 地域医療に係る検討方向でございますけれども、例えば初期の救急医療体制、休日夜間急患診療所と言っておりますけれども、そういうものを県民の方に周知徹底いたしまして、例えば中央病院とかといった二次、三次救急医療機関にかかっていただくのではなくて、まずはそういう初期医療のところにかかっていただくというような徹底をしたいと思っております。人材を有効に活用するための、産科医とか小児科医が不足しておりますので、そういうものにつきましても機能分担で再編とかということも考えていきたいというふうに思っております。それぞれ各検討会ごとに医療機関の分担とか、あるいは連携の方向を検討する予定でございます。


◯9番(浜崎晋一君)それでは、順次追及をさせていただきます。
 最初に、知事の福祉についての基本的な考え方を聞きまして、安心もさせていただきましたけれども、現状これから非常にいろいろな問題が出てくると思います。先ほどおっしゃったように医療、福祉、社会資本のネットワーク、鳥取県型のというような意味合いでも、これからまさに鳥取県がリーダーとしてそういった部分の実情をしっかりと把握して、県民の皆さんが安心できる構築づくりというのが大事だと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。時間の関係がございますので、次に進めさせていただきたいと思います。
 総務省で官僚として活躍されました知事にはまさに釈迦に説法だと思いますが、地方自治法は第1条の2第1項で、地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとすると地方自治体の役割を規定しております。まさしく福祉こそが地方自治体の責務だと考えておりますので、ぜひ御答弁していただいた姿勢を持ち続けていただきたいと強くお願いをいたします。
 では、コムスン事件について重ねてお伺いします。
 福祉に参入した株式会社が起こした今回の事件は、規制緩和したなら事後規制を強化しなければならないのに、この社会システムの転換にしっかり対応ができなかった許認可権者の姿勢が背景にあったのではないかなというふうに思うわけであります。県のきょうまでの調査でも、コムスンの全事業所で違反の疑いがあるということでございます。先ほど知事も御指摘があったとおりでございますが、それだけに、今後の事業者申請に当たっては、今回のような虚偽記載がないか厳密に審査する必要があると思いますし、また指導監査も強めるべきだと考えますが、知事のお考えをお聞きします。
 また、介護サービス情報の公表について伺います。
 事務局を通じた調べで、指定事業者数が9サービス種別で全部別で合わせて601ありました。ホームページへのアクセス件数は1万2,000弱ございました。正直言ってこれだけの指定業者があるとは思っておりませんでした。同時に、アクセス件数がその割には少ないなというふうな感じを持っております。この件数には事業者が同業者の評価を確認するなどのためのアクセス件数も含まれていると思います。公表手数料の総額は570万円と聞いておりますが、公表手数料とアクセス件数はいわば費用対効果であります。この結果を知事はどのように評価されますか、まず伺っておきます。
 介護サービス情報はホームページでのみ公表されております。この情報を必要としているのはだれでしょうか。要介護認定を受けられたお年寄りとその家族だと思います。高齢者の独居や夫婦お二人世帯は県内でもふえておりますが、このような方々が要介護になり利用できるサービスを探す場合、果たしてホームページの公表だけでいいのかなというふうに思うわけであります。ちなみに、たまたま訪問看護のコムスン鳥取ケアセンターさんの県のホームページから印刷をしてみました。そうしましたら、1つの種別であります、これは訪問看護、コムスン鳥取ケアセンター、事業所が記載する基本情報で9ページございます、それから認証評価機関が確認した調査情報で7ページ、合わせて16ページあるのです。サービスの種別だとか利用地域などで全県を見る必要はないと思いますが、それでもどうでしょう、相当根の要る作業だと思います。16ページあります。そもそもパソコンのない家庭も結構あるのではないかなというふうに思うわけですが、特に高齢者の世帯ではその比率は高いと思います。もっと有効な活用方法はないのかなという部分で所見を伺いたいなというふうに思うわけであります。
 さらに、この公表制度の運用に要した費用と支出はどのように対象事業者や利用者、県民に情報公開されるのでありましょうか。収支公開のあり方という観点から伺いたいというふうに思うわけであります。


◯知事(平井伸治君)(登壇)医療、福祉のネットワークづくりにつきましては、これから今の議員の御指摘を踏まえて邁進してまいりたいというふうに思います。地方自治法の1条2項に言うように、住民の最大福祉の実現に向けまして頑張っていきたいというように思う次第でございます。
 介護サービス事業者の事業者指定のあり方でありますが、今回のコムスン事件はいい教訓になったと思います。おっしゃるように、そもそも介護サービスを始める、介護保険法を施行する当初は、結局国の方はいろいろな人たちに参入させようというモチベーションが物すごく働きました。ですから、企業の参入だとか、あるいはNPOの参入だとか、広く従来の社会福祉法人に限られていたものから門戸を広げるようなことになってきたわけであります。その際に、浜崎議員が御指摘になりましたように、本来は規制緩和するのであれば、逆に規制といいますか、事後的な例えば監督の方であるとか、あるいは今回図らずも露呈しましたけれども、6年間に1回は更新しなければいけないとか、そういう基礎的な制度というものができていなかった。いわば福祉に参画する人たちの性善説のみに基づいてやっていたところがございまして、これは今回の大きな反省点だったと思います。
 今、私どもの県も含めて5つの県では何ら処分も行ったことがないというのが実情でございまして、そのうちの1つに鳥取県があるわけでありますが、これからはよくきちんと利用者の立場に立ちまして、真に必要な人員が確保され、サービス水準が維持できるかどうか、法に照らしましてこの事業者認定を行っていきたいというように思う次第でございます。
 次に、介護サービス情報の公表の話でございまして、現在公表手数料で570万円集めて、それが人件費だとか、あるいはホームページの構築費、そのほかのいろいろな経費で大体は収支が償うぐらいのことになっております。そういう意味で、全国的にも安い水準で9,500円の手数料ということになっているわけであります。ただ、これが本当に使いやすいかどうかというのは、今、浜崎議員が手にとって見せられたものを拝見いたしますと、恐らくお年寄りの方がつぶさにパソコンに向かい合ってこれを打ち出してみて、見てやろうかいということにはなりにくいなというのは率直に言って思います。ですから、今の手数料の範囲内でどこまでできるか検討してみたいと思いますし、もしそれがどうしても手数料の範囲を超えるようでしたら、それは結局料金との関係でございますので、そこの見直しも含めて、また御提案を申し上げて相談をさせていただくということにいたしたいというように思います。
 今回のこの介護サービス情報の実際に打ち出していただいたことで見ていただきますと、やはりとても専門的だと思います。私もちょっと内容を理解できるようなものでないかもしれませんので、せっかくデータベース化しているのであれば、そのデータベースの中で抽出をしまして、それをケアマネージャーの方とか市町村だとかいろいろなところがございますので、そういうところで手にとって見れるようなことぐらいは本来はやらなければならないのかなというふうに思います。他県の例なんかも参考にしながら、検討を深めてまいりたいと思います。


◯9番(浜崎晋一君)時間が全くございませんので、急いで追及ということでさせていただきます。
 今の知事の見解、まことに力強く感じました。ぜひともよろしくお願いしたいというふうに思うわけですが、今の介護サービス情報公表の、厚生労働省はことしの2月に都道府県課長会議で、制度2年目を迎えるに当たって、都道府県に手数料水準の妥当性の検証、必要な条例の見直し、情報公表事業の運営の透明化などの対応を求めたと承知しております。しっかりした検証作業を行っていただきたいというふうに思うわけであります。
 医師不足の追及に移りますが、時間がございません。とにかく将来にわたって不足する予兆が読み取れるということは事実であります。実際に昨年度県内病院が要請した派遣医師数は62人おられました。でも、8人しか派遣されたのはなかったというようなことであります。緊急医師確保策が政府の骨太の方針2007にも盛り込まれましたけれども、実際そんなお医者さんがどこにおるのだというような現実の話も聞こえてくるわけであります。しっかりと今後、このような状況を国がまずは責任を持って構築すべきだと思います。医師不足を招かないシステムというのは、国が医師の供給面を独占している以上はしっかりと構築していただきたい、そのことを国に迫っていただきたいというふうに思うわけであります。
 時間がなくなりました。最後に一言、私の議員としての覚悟であります。県民にとって果たしてこれでいいのか、大きく言えば県民の求めるところにいかにあるのか、協力病院の患者の受け入れ拒否など言語道断の問題であります。行政の言いなりであれば……。


◯9番(浜崎晋一君)ありがとうございました。


◯知事(平井伸治君)(登壇)介護サービスの公表の手数料の関連で、水準の見直しなどをしっかりとやるようにということでございますので、先ほど申し上げましたような制度の運用も含めてやっていきたいと思います。また、その中で手数料の経費の使い道についてもホームページなどで公表できるように考えていきたいというように思います。
 それから、国に対して医師不足をきちんと迫るべきだと、今、実際にドクターバンクなんかが機能するのかとかというようなお話もございました。国の骨太の方針でも書いておられるようでありますから、しっかりと求めていきたいと思います。具体的には、先般県選出の国会議員と随分懇談する機会を5月に持ちました。そのときに医師不足の問題を随分私どもの方から申し上げまして、4人の県選出の国会議員も厚生労働省などを呼んで、そこに私どもも出かけていってこの医師不足の実情を訴えて、必要な制度改正を今提案をしようといたしております。そんなことも含めまして、私どもも国に対して強く求めていきたいと思います。