◯9番(浜崎晋一君)(登壇、拍手)皆さん、改めましておはようございます。雰囲気が変わると思いますが、よろしくお願いを申し上げます。
 県議会自民党の浜崎晋一です。通告に従いまして、地球温暖化に対する適応策と県試験研究機関の役割について知事に、地域産業活性化基本計画の改定と人材育成について知事、教育長に伺いたいと思います。
 まず、温暖化適応策についてであります。
 御存じのとおり、昨年公表されましたIPCC、これは気候変動に関する政府間パネルのことであります。これの第4次報告書は、過去半世紀の気温上昇のほとんどが人為的温室効果ガスの増加による可能性がかなり高いと、地球温暖化の要因を科学的には人為説でほぼ断定しています。過去100年間に地球の平均気温が0.74度上昇し、温暖化が加速しているとの指摘もあります。世界各地で異常気象が頻発し、これと温暖化の関係も少しずつ解明が進んでまいりました。地球温暖化は豪雨や干ばつ、台風、ハリケーンなどの規模を大きくすることがわかってきたのであります。日本が昨年酷暑に襲われたのは記憶に新しいところであります。
 温暖化対策は、地球的規模の課題であることは明確になっておりますが、ことしは京都議定書の約束期間の初年度であります。7月には洞爺湖サミットも開かれますので、国民、県民の関心も非常に高まっております。この問題については、我が会派の前田八壽彦政調会長も代表質問で取り上げられました。私も危機感を共有しておりますので、重複を避けて温暖化適応策について知事に伺います。
 もちろん温暖化を食いとめる緩和策は世界が取り組むべき緊急課題であります。本県も含めた日本もその活動に全力を挙げるのは当然です。しかし、IPCC報告は、6つの温室効果ガス排出シナリオのいずれでも、2030年までは10年当たり0.2度の上昇が確実としています。つまり二酸化炭素などの温室効果ガスを抑制する最善の努力を払っても、これまでのツケは解消ができない、一定の温暖化は避けられないとの予測であります。このため、地球の自然環境は今まさに温暖化の影響を受けているとの現実をしっかりとらえ、温室効果ガスの排出を削減する緩和策とともに、実際に起こっている気象の変化の影響を最小限に食いとめる適応策の重要性を提起しているのであります。最初に適応策の重要性を提起しているIPCCの警告を平井知事はどのように受けとめていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。
 適応策は多面的に取り組む必要があるのです。国土交通省は昨年、気候変動に適応した治水対策検討委員会を立ち上げたと聞いております。農林水産省所管の独立行政法人、農研機構といいますが、農業・食品産業技術総合研究機構です。ここでは数年前から果樹や水稲、野菜、畜産など、農業に対する温暖化の影響の調査に着手をしております。農水省も昨年、地球温暖化対策総合戦略を策定したと聞いております。私は、国や都道府県にはみずから緩和策に積極的に取り組み、国民、県民に対して温室効果ガスの排出を抑える努力を働きかけるにとどまらず、不確実ではありますが、温暖化リスクを想定し、将来に備える責務もあると考えます。そうした備えの中核的な役割を果たすのは、県では各種の試験研究機関だろうと思います。先ほど述べましたような国の現状を受けて、本県でもそれぞれの試験研究機関でさまざまな取り組みが行われると思いますが、特に多面的な取り組みが必要になる農林関係の試験研究機関でどのような適応策の取り組みが行われているのか、知事にお聞きしたいと思います。あわせて国土交通省の国の取り組みに対して、知事はどのように期待されているのか、お尋ねをしたいと思います。
 次に、地域産業の活性化の取り組みについて、何点かお伺いをします。
 本議会に提案されております平成20年度の一般会計当初予算について、報道機関は厳しい財政上の制約の中で産業振興政策に多くの事業を盛り込んだと、おおむね平井知事の経済対策への積極姿勢を評価しております。知事自身も提案説明の冒頭で、地域経済の振興を図り、雇用の場を確保することは急務であり、地域産業活性化基本計画等を実行に移し、液晶、自動車関連、食品加工業など県内産業の事業拡大や企業誘致を精力的に展開することとしているというふうに述べられました。私も知事就任2年目にかける平井知事の決意と平井カラーが示された予算案だというふうに評価をするものであります。
 提案説明でも触れられました地域産業活性化基本計画は、今議会が開会する前日の2月19日に第4回が開催されました。集積対象業種を拡大する改定案をまとめられたのです。また協議会規約を改正して商工団体や金融機関などを会員に加え、文字どおり官民を挙げた体制に強化されました。新たな対象業種に加えられたのが食品・健康科学、木材・パルプ・紙加工、卸売・物流の3つの関連産業業種です。いずれも県内に一定の集積があります。企業立地促進法の拡充を機敏にとらえて地場産業の増設なども視野に入れて、幅広い分野で投資を促す措置と理解をさせていただきます。基本計画の改定によって企業立地目標が50件から70件に、製品出荷額は167億円の増、新規雇用創出も565人の増加と、成果目標が引き上げられるのは大変喜ばしいことというふうに考えます。
 ただ、私は多少の懸念を持っております。それは基本計画のターゲットがぼやけるのではないかなということであります。改定後の基本計画を読んでみましたが、集積業種と指定する業種は実に多彩です。業種は日本標準産業分類の中分類で示されていますが、実数で28業種を指定しています。中分類は全部で99業種あります。計画の指定業種はほぼ3割になるのです。大分類の製造業の24中分類の中で見たら18分類がそうですから、7割分が指定業種となるということであります。確かに視野は広がりますが、投網漁に例えたら非常に大きな投網を打つことになります。これだけの広がりは産業振興施策としての選択と集中という視点で見ると散漫になるのではないかとの懸念も抱かざるを得ないのであります。
 現に一定の集積があり、その業種で働いておられる県民があるわけで、それらの産業も全体的に底上げしたい、発展させたいとの気持ちはよく理解はできます。ただ、広がった全分野へのケアは十分にできるのでしょうか。財政面、人的側面からもです。選択と集中も考慮しなければ、実際の果実が期待できないのではないかと危惧するのであります。私の懸念は杞憂であると知事に明確に否定していただきたい思いも込めて、この点で知事の所見を承りたいというふうに思う次第であります。
 基本計画に盛り込まれている具体的な問題でありますが、いよいよ新年度から液晶ディスプレー関連産業を担う製造中核人材の育成と確保、大学、大学院生、高専生、社会人も対象に本格的に動き出すことになります。既に使用するカリキュラムは開発を終えました。本格講義の実施はこれから、県から鳥取県産業振興機構に講座全体の運営管理業務を委託されると思います。この事業は、県が液晶を戦略的産業として位置づけておられますクリスタル・コリドール構想の中核となる施策と認識をしておるわけであります。それだけに政策立案部署としての県の商工労働部と運営主体の産業振興、鳥取大学、鳥取県産業技術センターとの連携は、これまで以上に重要になると思います。事業実施に向けて準備が着々と進んでいると推察しますが、それぞれの役割分担をどのように整理されているのか、連携体制の現状と準備の進捗状況とあわせて、知事にお尋ねをしたいと思います。
 さらに、これらの関係機関との連携を踏まえ、人づくりの観点から教育長にお尋ねをしたいと思います。
 産業振興機構と県教育委員会は、鳥取工業、倉吉総合産業、米子工業の県内工業系3高校を対象に、物づくりの基本的知識・技術と応用力を持つ人材育成に取り組んでおられます。高卒新卒者の非常に高い離職率を見るにつけ、県内中小企業の協力を得ながら物づくりの現場で知識、技術を学ぶことは極めて有用だというふうに思います。この取り組みの現状と現段階で浮かび上がった課題をどのようにとらえておられるのか、将来的な構想であるインターンシップへどう進めていこうとされているのか、お尋ねをします。また、その際には言うまでもなく、商工労働部や関係機関との連携を一層強化する必要があると考えますが、あわせて所見を伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。


◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員の御質問にお答え申し上げます。
 本当に短時間でたくさんの質問をいただきまして、順次お答えを申し上げたいと思います。
 まず、地球温暖化適応策につきましてでございますが、気候変動に関する政府間パネルの第4次の報告が出されました。これについて一定の温暖化は避けられないと予測をし、緩和策、適応策の重要性を求めておられるわけでございますが、これについての所見をということでございます。
 私ども鳥取県は豊かな自然環境に恵まれており、これこそが鳥取県民が先祖から引き継ぎ、後代へと残していかなければならない貴重な財産なのだと思います。この私どもの自然環境は、地球のすべての地域とつながっているわけでございまして、その一翼を担う我々として、自然環境に対する負荷を低減をし、そして私どもでできる環境推進活動を実践していくことが大切なのだと思います。
 今回のIPCCの報告の中でも幾つかショッキングな事象が出されました。IPCC自体は3つの分科会に分かれて提言をまとめられたわけでありますが、その中でさまざまなモデルを駆使しまして予測をされたわけであります。今回のこの報告書の中で示されたことでいきますと、今世紀、21世紀の後半になれば北極海は夏場は氷がすべて解けてなくなってしまうだろうと、こういうように言っておられます。さらに環境と経済とが両立をする、すなわち持続可能に経済が成長していく、それが環境と両立をするという比較的モデレートな、環境に対する負荷の緩和されたモデルであっても、それでも1.8度上昇をするというように言われています。これは海面の上昇ももたらすわけでございますし、私ども海岸線を100キロ以上にわたって持つ鳥取県としても全く無縁な存在ではないわけであります。
 一口に1.8度といいましても、それが与える影響というものは、植生、すなわち植物の生きるその実相にも大きく影響します。これは農業などにも影響しますし、水産業も海温の上昇とともに変わってくるだろうと言われています。
 近年、海面が少しずつ上がっているというようなことも報告をされます。これは北極海の氷が解けたというよりも、水の体積自体が温度が上がることで膨張しているのではないかと、こんなことも言われるわけであります。その温度の上昇を裏づけるかのように、近海でサワラがとれ出したり、そういうように鳥取県を取り巻く環境も変わりつつあるわけであります。
 これは、私どもの人類としての英知を試されているチャレンジだと考えます。そういう意味で、この夏には洞爺湖でサミットが開かれますが、洞爺湖サミットとあわせて、さらにBRICsの国々でありますとかインドネシアだとか、いわゆるG8プラス8ということで、環境についての気候変動についての話し合いを首脳レベルで持とうと今政府は計画をしているわけでございます。これがこれからの世界の環境対策に大きな影響、進路を与えるものではないかと期待をいたしたいと思いますし、鳥取県もその日本の中で環境先進県でありたいと願う地域として、我々の実践活動をさらに強固なものにしていく必要があるだろうと思っております。
 この中で示されておられますさまざまな緩和策などとあわせまして、適応策も求められているわけです。我々自身、ある程度の温度の上昇、温暖化は避けられないという中で、では、それに対する対処方法も考え始めなければならないのではないかということです。現在、御指摘にありましたように、農水省だとか国土交通省だとか、国の方でもその検討を始めたばかりでございます。そういう動向もにらみながら、鳥取県としてもどういう適応策を考える必要があるか、我々なりに考えていきたいと思います。今、県として次世代改革の環境推進のプログラムをアジェンダとしてつくり上げようといたしております。それと連関させながら、庁内でもプロジェクト的にこうした問題を扱っていく必要があるだろうと思っております。
 次に、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構で現在温暖化の影響調査に着手をしている、こういうような取り組みが農林水産省でなされているわけですが、本県で試験研究機関でどんな適応策を今取り組みをやっているのかということでございます。
 詳しくは農水部長の方からお答えを申し上げたいと思いますが、例えば、最近コシヒカリとか稲の生育にも影響が出ていると言われております。白濁が見られる、それが収量の低下につながっているということが言われております。これはやはり温度が上昇していることと無縁ではないと思います。最近、九州の方でもコシヒカリがどうも適応しない、合わないのではないかということでヒノヒカリとか別の品種を植えかえにかかってやっておられるというような動きもあるわけであります。私どもの試験研究機関の方でも、こういう意味で白米に与える影響について研究機関として調査をする必要があります。そういうような研究実践を行っていたり、あるいは豚も夏は暑くてかなわないということがありまして、豚もストレスを感じるそうでありまして、そうしたストレス対策とか、私どもとしての適応策の研究を今始めているところでございます。
 次に、国土交通省の気候変動に適応した治水対策検討委員会の状況につきまして、どういうように私の方で期待をしているかというお尋ねでございます。
 国民の安全・安心を確保するということは、国家の最大の責務であろうと思います。これが自然環境の変化に伴って、その責務の内容が変わろうとしていると思います。私どもも記憶に新しいのは、昨年の夏、8月、9月と集中豪雨の災害が本県を襲いました。これは琴浦町だとか若桜町、八頭町、大山町、そうしたところで発生をしたわけでありますけれども、経験したことのないようなと言っていいぐらいの急な雨でありました。まるで南国のスコールを思わせるようなものであります。これは気温が上昇してくるということに伴いまして、上昇気流が大いに発達をするということと関係があるのではないかという指摘もあります。こういうように気候の変動が私どもの自然環境にもたらしている影響は無視できないわけでありまして、国土交通省の今回の中間報告が11月だったと思いますが、出されたわけでありますけれども、この中間取りまとめの中でも、そうした気候変動によって治水対策も変えていかなければならないのではないか、こんな思いが寄せられています。それから、海面の上昇も少なからず起こるわけであります。最悪のシナリオでいえば60センチ近く海面が上昇する地域が地球上で発生するかもしれないというのがこの間のIPCCの報告の趣旨でございます。そうしますと、私どもの海岸線にも影響を与える危険があるわけでございます。
 こういうことに対処をしていくには、要は半世紀かけて1世紀かけてという長いスパンの取り組みになるかと思いますが、その指針を今国土交通省のほうで検討して中間取りまとめまで行ったということであります。ぜひ国として対策をしっかりと考えていただきたいと思いますし、状況の分析を行っていただきたいと思います。
 ただ、現在示されているところを中間取りまとめ段階で拝見をいたしますと、ハード事業もさることながら、ソフトのほうの対策の充実を求めるということであります。
 中間取りまとめの視点として正しいと思いますのは、この気候変動がもたらす犠牲者はゼロにしなければならない、このことが基本的コンセプトとして掲げられていまして、この着想自体は正しいと思います。問題はそこに向かっていくステップをどう組み上げていくかでございますが、まだ余り明確なものが提示をされていません。ハード事業よりもソフトの方で対処をするというお話が書かれているわけでございますけれども、私はそのハードのほうも恐れずやっていただかなければならない面があろうかと思います。要はソフトであれば避難をするということを言うわけでありますけれども、例えば海面が上昇するというようなことだと避難のしようがないわけでありまして、堤防の高さの問題とか、そういう検討が必要なのだと思います。
 よく100年確率でこれだけの対策ということを言ったり、50年確率でこれだけの対策ということを言います。ただ、その50年確率で何が起こるかということが雨の降り方だとか、それから海面の状況などで変わってくるわけでありますが、そこにぜひ切り込んで国のほうは検討していただきたいと思います。ハードのほうの議論が腰が引けているような気がしないでもないものですから、これからの検討の中でそうした方向も打ち出していただきたいと期待をしたいと思いますし、国のほうにもそうした話を申し上げていきたいなと思います。
 次に、地域産業活性化基本計画につきましてお尋ねをいただきました。
 まず、今回私どものほうで見直しを図っておりまして、地域産業活性化基本計画で3業種を加えようといたしているわけであります。例えば食品加工業とか木材加工とか卸売とか、そうした事業グループでございます。こうしたグループを加えることで、選択と集中という観点から投網が大き過ぎるのではないか、実際のうまみが出てこないのではないかという、手当てができないのではないかという危惧があるというお尋ねでございます。
 私どもが今回この計画変更を考えましたのは、国のほうの企業立地促進法の改正の動きに伴うものであります。企業立地促進法の中で今まで打ち出されていましたのは、海外との競争のある産業分野についてやろうと。そこの海外との競争の中で、我が国の方に要は工場立地などを回帰させる、戻してくる、そういう動きを強めることを主眼としてやったわけであります。ですから、今まで対象になっておりましたのは、我が県でいえば電子デバイス関係とか繊維関係だとか自動車関係、こうした業態の分野が中心でありました。今回はそれに加えて農林水産業と工業との連携といったような業際分野での連携なんかも含めて、地域の魅力ある産業を創造してもらいたい、こういう観点での改正でございます。こういう意味で、実は今回の改正自体が鳥取県という地域に非常に親和性を持ったものだったと思います。
 前回の、もともとの6月に私どもが動き始めました企業立地促進法の関係からいたしますと、あのときには企業さんを回りました、6月、7月ぐらいに随分と企業さんを回りまして御意見を伺いました。そうしますと、確かに電子デバイス関係とか、国の特例があるのはわかるけれども、食品加工業なんかは、ぜひ本当は検討してもらいたいと、なぜ国の方の特例がないのだろうかという話が出ていました。市町村の方からも同様の御意見がありまして、それを指定するかどうか自体、実は悩みを持ちました。ただ食品加工業などは私どものほうで指定をしたところで、国のほうのいろいろな税制上の特例措置などが得られないわけでございますので、やってもメリットがないのであれば今回は見送ろうかというふうに思っているところです。しかし、国のほうの動きがありまして、特に鳥取県と親和性の強いそういう業態を組み入れようという動きでございますので、私どもはぜひ業者さん、企業家の声も市町村の声、地域の声もございましたので、取り組ませていただきまして、もっと枠を広げるべきだというように考えまして、全国に先駆けて計画改正の動きをとらせていただいたわけであります。
 今回のこの計画に盛り込まれた場合、どういうメリットがあるかといいますと、それは企業が新たに業態を拡張しましょうとした場合、あるいは誘致をした企業が進出をしましょうということになりました場合に、税制上の特例措置が得られるということが中心であります。それからあと、国の補助金がこれと関連して出る可能性があるということなのですが、そういうものであります。ですから、ここに掲載をするということは、国からのそうした支援を受けやすくなるという意味でございまして、これは対象を広げたところで県が音頭をとってやるにしても、アブハチ取らずということになる性質ではないと考えております。広がることで確かに目配りがどうかということはあるかもしれませんけれども、私どもとしては、ぜひそうした食品加工、木工、あるいは卸売業などの新業態についても同様に取り組ませていただきたいと考えております。
 実際問題といたしまして、食品加工業は電子デバイス関連企業などよりも事業所数はずっと多いです、200事業所以上ございます。また従業員の数でも食品加工業は、電子デバイスがトップでありますけれども、その次は食品加工業のグループでございまして、県内での業態としても大きなところでありますし、食品加工業をとってみれば、県の中での貴重な農林水産業の資源と組み合わさって成長できる分野だと思っておりますので、こういう業態を幾つか指定させていただくことの意味はあると思います。卸売業は、確かに現在衰退というか、停滞ぎみの産業になってきていますけれども、だからこそハイウエーが通ることで業態を転換しなければならない部分があろうかと思います。ですから、それを応援する意味であえて指定をさせていただくということにした次第でございます。木材関係も、もちろん県内の優良な木質資源と組み合わさることで他県との競争性、世界との競争性を醸し出せればという願いを込めて指定をさせていただいたわけであります。こういう意味でありますので、我々なりの体制をきちんととって、議員が御懸念のようなことにならないように努めてまいりたいと思います。
 加えまして、液晶中核人材の育成確保について、私どもがどのように関係機関と連携して取り組んでいくのかということでございます。
 詳細は商工労働部長から御答弁申し上げたいと思いますけれども、かねて取り組んでおりました液晶人材育成プログラムは、新年度から本格的に研修体制を整えるということになります。これは高校の現場ですとか大学ですとか、あるいは私どもの関係機関とか、そういうところを会場として行うことになります。基礎的なレベルから、さらに応用的、高度なレベルまで人材を育成するというプログラムを組ませていただきました。これについてはフラットパネルディスプレイインターナショナル2007という首都圏で開かれた、メッセでも昨年10月に展示をさせていただきましたところ、大変に評判がよかったわけであります。現に、現在試行プログラムをやっておりますけれども、それには名古屋からわざわざ参加をされるという参加者もおられました。そういうように、全国的に見ても非常に意味のあるプログラムが現在できてきたと思います。これをいよいよ新年度からやるわけでありまして、関係機関と一緒になりまして実効性のある人材育成を図っていきたいと思います。
 あわせまして、鳥取大学と一緒になり、民間の寄附も集めまして新たに鳥取大学の中に電子フラットパネルディスプレーの研究センターをこしらえさせていただきたいと思っております。これも予算上今御討議をいただいている最中でございますけれども、さらに高度な人材、ドクターレベルの人材を育て、地域の研究の基盤を整えて産業のバックアップを図る、そういうセンターになるというように思って期待をいたしております。これも新年度の事業として、早速に研究所を立ち上げて10月ぐらいから研修生といいますか、研究員を受け入れる、そういう体制に持っていきたいと考えております。


◯商工労働部長(門前浩司君)液晶中核人材育成事業実施に向けた準備状況等につきまして、補足をさせていただきます。
 まず、準備状況のことから御説明をさせていただきますが、19年度は18年度に開発をいたしましたプログラムや教材テキスト等のできぐあいを評価、点検をいたしますために、高校、高専、大学などで実証、講義を行い、改良を加えてきたところでございます。先ほど知事からも答弁ございましたが、昨年10月、横浜で開催されましたFDP展でこのプログラムを展示をさせていただきましたが、教材テキストをぜひとも販売してほしいでありますとか、このプログラムを自社の人材育成に活用したいというような来場者からの声もいただいておりまして、いいものができたのではないかというように考えているところでございます。
 来年度、20年度から講義の実施をするわけでございますが、その実施体制を確立をしますために、現在、産業振興機構、また産業技術センター、鳥取大学、米子高専、工業高校などと協議を重ねているところでございます。これらによりまして、各機関との役割分担、共通認識が醸成されてきておりまして、20年度からの講座の開始に向けて準備は順調に進んでいるものというように認識をいたしてございます。
 また、20年度からの具体的な役割分担ということでも御質問がございました。
 議員御指摘のとおり、プログラム全体の運営管理主体は産業振興機構が担っていただくということになってございます。また、具体の講座の運営につきましては、高校、大学、産技センターなどが担うこととなってございまして、産技センターでは上級編のうち液晶製造技術課程といった専門的な技術課程を担っていくことといたしております。また、県ではこれら全体を総括するという役割として整理をさせていただいているところでございます。
 次に、各講座の実施見込みということでございますが、工業高校5校、米子高専で実施する基礎講座でございますけれども、現段階では実施時期等調整中ということでございますけれども、3月ごろを目途に日程を固めるという予定にさせていただいておりますし、また鳥取大学で実施をいたします大学生向けの講座は、夏休み期間中の集中講座として実施をする予定となってございます。また産技センター等が担うこととなっております社会人、大学院生向けの上級編の講座は6月ごろから受講者を募集し、8月ごろから講座を開始する予定といたしてございます。
 いずれにいたしましても、液晶人材プログラムの全課程は20年度からスタートすることとなってございますけれども、関係者の連携体制を構築をいたしますため協議会を設置をすることといたしておりまして、プログラムが円滑に実施、運営できるように努めてまいりたいと考えているところでございます。


◯農林水産部長(河原正彦君)1点について補足答弁をいたします。
 地球温暖化に対する適応策について、鳥取県の農林水産関係の試験場ではどんな取り組みをしているのかということでございます。
 正直申し上げまして、本県では温暖化適応策という大々的に銘打っての試験研究は行っておりませんけれども、県内の生産現場におきましては、既に地球温暖化の影響と考えられる収量ですとか品質の低下、これらが発生しておりまして、これらに対応するための試験研究に既に取り組んでいるところであります。幾つか御紹介させていただきますと、まず農業試験場では先ほど知事が申し上げましたけれども、水稲の高温障害のほかにも、大豆栽培におきまして団地性の病害虫というのが出てきましたので、これらに対する防除方法の研究などもやっております。それから園芸試験場におきましては、ブロッコリーで高温が原因とされる花が黄色くなるような障害が起こってきておりまして、高温障害が少ない品種の選定ですとか肥培管理技術の改善、こういった研究に取り組んでおるところであります。それから水産関係では栽培漁業センターの方でアカイカが近年非常に増加をしております。この回遊生態ですとか成長量の調査、それから効率的な漁獲方法の解明、こういったような研究に取り組んでいるところであります。それから林業試験場では近年、多分温暖化が原因ではないかと思われますけれども、局地的な集中豪雨というのがたびたび発生をいたしておりまして、森林の表層崩壊というのが多発をしております。この表層崩壊のメカニズムの解析ですとか、崩れやすい脆弱層と言いますけれども、これを簡易に判定する方法、こういったものの研究にも取り組んでいるところでございます。


◯教育長(中永廣樹君)浜崎議員の御質問にお答えを申し上げます。
 県の産業振興機構と県の教育委員会で取り組んでおります物づくりの基本的な知識・技術と応用力を持った人材育成の授業についての取り組みの現状と、それから現段階における課題はどうかというお尋ねでございます。
 本県では、私が申し上げるまでもありませんで、産業振興に今非常に力が入れられております。県外からの企業の誘致ですとか県内の産業をさらに活性化するというふうな取り組みに非常に大きな力を今入れておられるところであります。そのためにも、県内の例えば高等学校なんかの人材育成が非常に大事な私は役割を果たすというふうに考えておるところであります。地域の企業の現場から最新の技術、知識を入れるということが私は必要だというふうな認識を持っております。
 高等学校の話ですので、県立の工業系の高等学校を中心に話しますけれども、インターンシップをやっております。やっておりますけれども、2日とか5日ぐらいやりますけれども、どうしても基本的な知識、技能が中心になっていて、さっき言いましたような、現在求められるニーズのある新しい知識、技術、そういうふうなものが十分ついていない嫌いもあるというふうに認識はしております。そういう意味で、実践的な、本当に必要な、今求められている新しい知識、技術をそこで得ていくというのが大事だというふうに考えています。
 お話が今ありましたけれども、今申し上げました国の事業を活用しまして、本年度、6月からですけれども、鳥取工業高校と倉吉総合産業高校と、それから米子工業高校のこの3つの高等学校で、県内で集積度の高い電気、電子とか、これに関連するような機械等の分野において教員の企業研修とか、企業の技術者の方に学校に来ていただいて授業をしてもらうとか、それから生徒のインターンシップももっと充実したものにするというふうな、そういうふうな取り組みを今しているところであります。地元産業界の皆さんのお力とか、それからさっき言いました県の産業振興機構とか、それから県の商工労働部と連携をかなり深めて、今取り組み始めたところであります。
 今お話のありました課題ですけれども、まだ本年度取り組んだ段階ですので、まだまだですけれども、例えば企業の技術者の方においでいただいて授業をする場合、あるいは長期のインターンシップを実施する場合、企業の皆さんのほうにかなりの負担がかかると。企業もかなり忙しくていらっしゃるけれども、その負担が結構かかるというふうなところがあって、受け入れてくださる企業をどうやって確保するかというのが一つの課題だというふうに聞いています。それから産業界と連携していくことによって、教員の意識を変えたいというふうに思っておりますけれども、やはり教員の意識も差があるというふうなこと、その差をさらに縮めていく必要があるというふうなことが課題かなあと思っております。
 インターンシップをさらに発展させて、今までは授業が大体中心になってしまいますけれども、学校の授業と現場の企業、これを両輪にして教育のプログラムをつくって人材育成をやっていくという、ドイツの方ではデュアルシステムというふうな言葉がありますけれども、そういうふうなものに近づけていくように取り組みをぜひ進めていきたいというふうに思っています。


◯9番(浜崎晋一君)御答弁をいただきました。まず適応化については、知事からしっかりと今のこの緩和策が叫ばれておるこの温暖化の現状という部分を鳥取県の部分でいろいろ聞かせていただきました。本当にこれからしっかりとやっていかなければいけないという思いを聞かせていただいたように思います。ただ、適応化については、大丈夫という安心できる取り組みはこれまで進んでいないと思います。県の試験研究機関は、先ほどもお話がございました、やはり現状の対応という部分がどうしても多いと思います。すぐに役立つ研究を求められます。ただ、一方ではやはり長期的な視点に立った研究設定、これは絶対必要だというふうに思います。先日の前田議員の代表質問でも衛生研究所をめぐって議論がされました。農業試験場、林業、水産、それぞれの試験場で同様のことがあると思います。ただ、その際には現場のニーズにこたえるのは当然なのです、今お話しのように。ただ、それだけに偏ると、将来への備えを怠る事態が起こるということも十分に認識をしていただきたいというふうに思います。
 今まさに温暖化の影響を受けているわけですけれども、今申し上げたように、今の品目に対する確実な対策、高温の対策、害虫の対策、そういったものもやはり適応の一つだと思います、長期的なスパンに立ってこういった対策は県しか手がけることができないということも十分に認識をしていただきたいというふうに思う次第であります。
 事は気象に関することですので、あしたの天気予報も当てになりませんので、これが5年後、10年後、先ほど知事も50年、100年とおっしゃいましたけれども、これは本当に困難だと思います。ただ、今スタートを切らなければ、産地としてほかの県との競争に負けてしまう、生き残れないということが十分にあるということも認識をしていただきたいというふうに思います。
 小谷議員の代表質問で畜産先進県として宮崎県の話がありました。本当に早場米の産地ですから早場米の品質低下、普通米の高温障害が顕著になっている、だから危機感を持ってしっかり品種開発をしているという話でございます。野菜とか花卉についても同様でありました。さすが宮崎県というふうに思います。
 この間、新聞では埼玉で適応策として南国のフルーツが県内で栽培できるか、新年度から3年間の研究に着手するという記事が載っておりました。国の検討もまだ緒についた段階です。本県がおくれているわけではないと思います。ただ、確実な成果が約束されているわけではないだけに、よほど意識的に取り組んでもらわなければいけないだろうというふうに思うわけです。それでなければ後回しになると思います。トップの明確な意思で試験研究機関での温暖化適応策を本格的に研究すべきだと思います。また知事の御見解をいただきたいと思います。
 私がこういう問題を何で意識するかというと、テレビでやっていました。サンマ漁が消えるという話があったのです。個人的に私はサンマが大好きであります。余計に気になったのです。またリンゴも、もう西日本ではできなくなる。それから先ほどちょっと水産部長の方からお話がありましたけれども、山陰沖では、アカイカもそうですけれども、最近サワラの漁獲量もふえてきました。逆に主漁場は北海道なのですが、ニシンやマダラ、こっちの水揚げもふえている。これは温暖化、単に気温の上昇だけではなくて、海流の影響もあるのかなというようなことも感じています。当初予算には県産魚の産地ブランド力向上支援でサワラの研究支援、確かに盛り込まれておったと思います。これも広い意味では適応策だと思います。いそ焼けだとか海の栄養不足によるノリの色落ち、こういう海の変化を実感させる予兆は何ぼでもあります。水産部門でも適応策の検討をぜひしていただきたい。そのことについても知事の所見を伺いたいと思います。
 地場産業の活性化ですけれども、丁寧な御答弁をいただきました。お話のとおりこの計画の改定というのは立地促進法の支援措置の拡充に対応して、新しく立地または増設、そういった企業が支援を受けられるように指定業種を拡大するということであります。知事の思いを聞かせてもらいながら、あくまで企業側に着目した計画改定だということを改めて理解をさせていただいたところであります。
 ただ、鳥取県の現状は、皆さんも御存じのように平成17年の県民生産も、実質成長率がマイナスであります。私の皮膚感覚では17年だけではなくて、18年も19年も、まだ出ていませんけど余計悪くなったというふうに思っております。企業立地促進法が支援対象としているのであれば、さっき知事が言われました、確かにそれもメリット、力いっぱい受けなければいけません。どの分野でもみずから立地や業況拡大を図られる企業が支援を受けることを可能にすることは有効です。ただ、県財政は非常に厳しい現実である。他方で衰退する県内の経済もあるのです。この難しい連立方程式の解としては、やはりこの間の地方分権のお話もありましたけれども、触媒役の知事の役割は極めて大きいというふうに思うのであります。金、物、人、いずれにも制約があるということになれば、どうしても選択と集中というのが欠かせない。私ごとですが、家にもビワがなっております。本県の看板果樹である二十世紀ナシもやっぱり適正な摘果をしなければ実はならないのではないでしょうか。産業政策でも、正しい剪定と摘果をやって大きな果実が得られるというふうに感じる次第であります。この企業立地促進法という肥料は十分に受け取って、その上で産業誘導施術という剪定と摘果、これをしっかりやって大きな果実を得てほしいというふうに思います。指定業種を追加した基本計画に国の同意が得られた段階で、ぜひそうした工夫も必要だろうと思いますが、改めて知事の見解を聞きたいというふうに思う次第であります。


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、環境関係でお尋ねをいただきました。議員のほうから長期的な視野での研究をやるところは県しかないのだと、それから産地としてしっかりと今スタートを切らなければならないというお話をいただきました。それで、県として取り組んでいくこれからの方向性についてのお尋ねをいただいたわけであります。
 確かに今、随分と温暖化の影響と言われるような現象があちこちで見られています。おっしゃいましたように、サンマ漁がいずれは日本近海でなくなるのではないかというニュースも衝撃的でありました。私もサンマは好きなほうでありまして、同じ衝撃を覚えたのを覚えております。
 ともかく、このような状況の中で、やはり生まれ変わっていかなければならない部分は確かにあるのだと思います。そういう意味で、鳥取大学と今協調をしまして、新しい品種への取り組みが必要かもしれない、始めてみようではないかという構想をしています。知の財産づくりといいますか、戦略的な取り組みとしてやってみてはどうだろうかと。例えばナシについても、温暖化に対応するような品種の開発が必要ではないかとか、それからコシヒカリ型のもので短稈、短い背であって、しかも高温に耐えられるような、そういう品質を選抜してはどうだろうか、今そんな取り組みも始めたところであります。このほかにも20年度いろいろと予定をしている研究もございます。水産関係でも同様の調査活動を始めようとしているところでございまして、その内容につきましては農林水産部長から御答弁を申し上げたいと思います。
 次に、地域産業活性化基本計画のことについてお尋ねがございました。
 多くの企業に活用してもらって、本当の意味での実を出すようにしなければならないのではないか、そのためには、ちょうどナシの実と同じように摘果をして、選択と集中での産業育てを始めなければならないのではないかというお考えをいただきました。
 私どもが今やっておりますのは、企業立地促進法などを活用してということを一つにはやっております。これ以外にもスタートアップファンドやステップアップファンドをつくりまして、県議会の御承認もいただいて新たな取り組みもやっているところでありますが、例えばそうした産業をこういう業種だったら国の方の応援も活用してやろうではないかということを始めたわけであります。
 幸いにいたしまして、企業さんの取り組みも出てきております。近々17日に自動車関連産業の明治製作所のほうに第一番目の認定証の交付をさせていただこうとしております。これは鍛造の企業でございまして、雇用も少なからず今回発生をするという計画をいただいております。これに続くように、今、私どもとも折衝をしているところがあります。早速食品加工業などの分野とかでも手が挙がり始めておりまして、ぜひ多くの企業さんにそうした業態の拡張だとかいうことで雇用を設けていこうという動きを起こしていただきまして、それに我々も国の制度も活用しながらこたえていきたいと思っているところでございます。
 このようなことはいろいろな産業分野で起こってくるのだと思いますけれども、私はイメージとしては伸びゆく企業はどんどん伸びていただきたい。結局地域の産業が全体として経済を回復していくためには、ある程度リーダーとなるような存在が必要なのだと思います。ですから雇用を吸収をしながらでも伸びていこうとするところがあれば、それを県として応援していくのが経済の合理性にもかなった筋道だろうというように思っております。
 それとあわせて、片方で摘果をするというお話がございましたけれども、その摘果ということも当然経済でございますので事業を整理しなければならないという局面になる企業さんもおられます。それはそれで仕方のないことでございまして、司法の手続などで処理をしていただくということになろうかと思うのですけれども、ただ、確かに今売り上げとかを考えれば将来の見通しが難しいけれども、業態を転換しながらでも我々としては経済活動を続けていき、新たな意味での事業も起こして、人材を今持っている、自分のところの雇用者も守っていこうではないかと、この取り組みは、私はこれはこれで貴重だと思います。ですから単純に新自由主義的な発想で摘果をしてしまうということではなくて、それはそれとして応援をしていく手だてを考えなければならないだろうと思っています。
 そういう意味で、建設産業の業態転換を支えるのは、従来は100万円の調査研究のところだけだったのですが、新規の販路開拓だとか商品開発だとか、そういうところにも対応できるような補助金を今回は起こさせていただきました。今、議会で御審議をいただいているところであります。こうしたいわばセーフティーネットを張る動きも片方でやりながら、新しいバイタリティーある産業の創造にも応援の力を注いでいきたいと考えています。そういう意味でめり張りのきいた産業政策を実行していきたいと考えております。


◯農林水産部長(河原正彦君)温暖化に伴います適応策についての今後の試験研究について補足答弁をいたします。
 今後の試験研究の対応方向などにつきましては、先ほど知事もお話し申し上げましたが、鳥取大学、あるいは農業団体とも行く行く意見交換を行いながら考えていきたいというふうに思います。
 そこで、20年度、当面適応策のジャンルの試験研究を2〜3紹介したいと思いますけれども、実はナシで温暖化が原因と思われます開花時期がだらだらと続くと。一遍に咲いて交配ができるというのから、結構だらだらと花が咲くというような状況が出ておりまして、これに対する影響の調査、対応方策、こういったものの研究を始めたいというふうに思っております。それから白ネギにおきましても、高温下で腐敗が起こって収量が低下しているというような現象が起こっておりまして、施肥量ですとか冠水量の改善、あるいは先ほどから出ておりますけれども耐暑性品種の選定、こういった研究にも取り組み始めたいというふうに考えているところであります。


◯9番(浜崎晋一君)御答弁をいただきました。しっかりと対応をお願いしたいというふうに思います。
 産業振興についてでありますけれども、知事のほうから今お聞きしました。期待したとおりの御答弁をいただいたように思います。
 ただ、ここで産業振興機構、またセンター、ここの役割分担と連携ということでちょっと申し上げたいと思うのですが、産業振興機構には補助金等で6億円近い県費が投入されております。また産技センターの方は19年から22年まで、4カ年計画ということで31億弱、大体8億円近い運営交付金が出ている。商工労働部と機構、センターは、私はやはり産業振興のエンジン、3本の矢だというふうに思います。それぞれ財団法人、独立行政法人という形態で、代表者はもちろんおられるわけですが、それを承知した上で、もう少し知事にお聞きしたいと思います。
 産技センターは、昨年4月に地方独立行政法人化しました。まだ最初の決算もまとまっていない段階だと思いますが、センターの設置している開放機器の利用時間や使用料金を調べてみました。大きく伸びています。センターが依頼した検査分析の手数料と合わせても、年度中途ですけれども、1月末現在で前年度を700万円余り上回って、ほぼ5割増であります。産技センターの独立行政法人化は、所期の効果は上げつつあるのか、法人化時点で定めた中期計画、こうした現状も踏まえて知事の評価をお聞かせいただきたい。
 振興機構についてですけれども、機構は重点目標として起業家支援、人材育成、販路開拓、産官学、賛助会員への支援、5項目上げておられます。議長のお許しをいただきまして、ここに持ってこさせていただきました。経営革新計画の事例集、平成19年度版。漫画本です。なかなか読みやすくて、ああ、なるほどなと、県民の方にこういった漫画本も見ていただきたいなというふうに思う次第であります。こういった工夫もされておるわけですけれども、販路開拓面での発注企業、また企業取引、このコーディネーターの動きもありまして、企業訪問件数と取引成立額も伸びています。ただ、一方で次世代地域資源産業育成事業、これは4件が採択されておりますけれども、たしか目標は100の事業だというふうにおっしゃっていたような気がします。この辺はおくれておるように思います。5つの重点目標を総合的に見た知事の産業振興機構の現状の評価をお聞かせいただきたいと思います。


◯知事(平井伸治君)(登壇)産業技術センターと産業振興機構についてお尋ねをいただきました。
 まず、産業技術センターにつきましては、これは今年度新たに独立行政法人として再発足したところでございます。皆様にも支えられて、できるだけ利用度の高い団体へと生まれ変わろうという法人化でありました。その中で、地域の企業さんの御利用もだんだんとふえております。今御指摘がございました試験研究の機械の利用状況を見てもそうでありますし、相談の件数なども順調であるというように思います。これはやはりセンター側でも企業回りを一生懸命やっているということもありますし、それから独立行政法人化されたものですから、従来ですと証紙を張って手数料を納めるというのが現金で普通に払えるようになって、これは非常に卑近なことでありますけれども、こういう意味で普通の会社が普通におつき合いをしやすい団体になったというようなこともあったのだろうと思います。私どもは、そういう意味でこのセンターも一応役割を果たしながらスタートを切れたなというように評価をさせていただいておるところでございます。
 特にうれしいなと思いましたのは、エミネットさんという会社がありまして、コラーゲンとか、そういうものを活用している業態でございますが、こちらのほうが試験研究の意味で非常にセンターさんにお世話になったという気持ちから感謝状をいただいたり、さらに寄附をされたりしています。こういうように具体的な評価が地域からも生まれてきていることは、手ごたえとして我々も喜びに感じているところであります。
 次に、産業振興機構につきまして、5つの目標として経営革新、それから販路開拓、海外転換、受発注開拓などを進めている産業振興機構でございますけれども、これについてどういうように評価をしているかということでございます。その実際の事業の状況につきまして、商工労働部長からお話を申し上げたいと思いますけれども、こちらの方は経営についてのコンサルティング機能、あるいは仲介機能をしっかりと今果たしているだろうと思います。特に販路開拓とか、それからおっしゃるような経営革新のサポートという意味で一定の役割を果たしてきていると思います。それには企業OBの人材の活用も成果を出しているかなと思っております。そういう意味で、私どもとしては産業振興機構が非常にパフォーマンスのいい分野は今後も伸ばしていく必要があるだろうと思います。
 ただ、産業振興機構自体も業務の状況として随分とぎりぎりのところまで、今仕事を抱え込んでいるようなところがございます。その辺は我々も、これは非常に必要な分野だ、これは整理してもいいかなというようなところを取捨選択しながら、産業振興機構を今後とも応援して、3本の矢と議員がおっしゃいましたが、産業技術センター、産業振興機構、そして鳥取県という、この3つの商工関係の応援部隊の公的セクターのところの充実を図っていきたいと考えております。


◯商工労働部長(門前浩司君)産業振興機構の具体的な事業等につきまして補足の答弁をさせていただきます。
 産業振興機構は、起業家支援でありますとか人材育成、また販路開拓に加えまして、産学官連携によるコンソーシアムなど、産業支援の中核的な推進機関として役割を担っていただいているというふうに考えてございます。また、これに加えまして今年度、平成19年度からは、先ほど御紹介がありました次世代地域資源産業育成事業、いわゆるファンド事業でございますけれども、この推進役も担っておりますし、また地域産業活性化基本計画、これの推進役も担っているところでございます。
 こうした役割を担う機構でございますけれども、議員御指摘のとおり経営革新計画での認定支援に加えまして、新たな事業展開でありますとか販路の新規開拓などにより、企業に貢献をいたしているところでございますし、また、経営革新の支援から増設につながったような事例なども生まれているところでございます。また、コンソーシアムや都市エリアなどの共同研究におきましても、事業運営や関係者との協議調整など、幅広い運営ノウハウを保有をしていただいてございまして、これまでの取り組みや成果については一定評価できるものではないかというふうに考えてございます。
 他方、企業からは展示会などの場の設定にとどまらない積極的な販路開拓の支援でありますとか情報関連産業や卸売業への新たな支援などの要望も出ているところでございますし、先ほど議員からも御指摘ございました、新たに担うこととなりましたファンドの関係もございまして、そういった事務量が増大をしているというのも事実でございます。これに対応するための体制整備や人材育成面、こういった課題もあるのではないかというように認識をいたしているところでございます。
 今後も県といたしましては必要な支援を行っていくということでございますけれども、各関係機関との連携も強めながら、その役割を果たしていただきたいというように考えているところでございます。


◯9番(浜崎晋一君)ありがとうございました。
 次に、工業高校における実践教育導入事業についてなのですけれども、去る2月28日付の日本海新聞に2ページの見開きで特集が出ておりました。中永教育長も産業振興の起爆剤になることを願ってやまないとコメントを載せておられました。この事業は、たしか3年間の国の委託事業で、本年度始まったところであります。先ほど教育長のほうからもコメントをいただいたわけですが、次世代を担う若手技術者育成に向けて課題をしっかりとつかんで、ぜひとも結果を出していただきたい、そういった期待を込めてお尋ねをしたいと思います。
 特集面の記事を見ましたけれども、企業側の温度差があるみたいでした。インターンシップに取り組んだのは2校、合わせて20人、受け入れ企業側が5社。先ほど企業の受け入れもというようなことで教育長の方から危惧される話もありましたけれども、この数字が当初予定どおりだったのかどうか。初年度としては決して多くないとは思います。もし少ないとすれば、学校側に課題があったのか、それとも企業側にまたいろいろとお願いをしていかなければいけないという問題があるのかということをお伺いしたいと思います。
 企業側に対してのいわゆる教員派遣、教員の企業研修なのですけれども、今年度始まったわけですが、3校から11人が参加されました。しかし、そのうちの10人は3学期も終わるようになってからの駆け込みの実施でした。私の知人にも製造業の経営者がたくさんおられます。その方々が異口同音に言われるのは、高卒の新卒者のモチベーションが仕事場において非常に低いという現実があります。このため最近は、ある社長いわく、採用直後から離職を恐れずびしびし鍛える方針に変えたということをおっしゃっておりました。こうした現状にあるからこそ事業の重要性が際立つというふうに私は思います。この事業の大きなねらいは、生徒と同時に学校現場、とりわけ先生の意識改革にあるというふうに私は思うわけであります。それに成功して初めて事業の効果が最大限に発揮されるというふうに思います。そういった意味も含めまして、このたびの初年度だからこそ、まず教員が企業研修に積極的に参加する、そして企業の実態を把握する、それぐらいの決意があってしかるべきだったと思いますが、この点に関しても教育長の所見を伺いたいと思います。


◯教育長(中永廣樹君)重ねて御質問いただきました。
 生徒のインターンシップや教員の企業研修などの参加者が少ないようだと、それから教員の意識改革も必要と考えるけれども、どういうふうに取り組むつもりなのかというお尋ねだと思います。
 先ほどインターンシップへの取り組みが少なかったというふうなお話がありました。おっしゃるとおりで、米子工業と倉吉産業技術高校の4科で5社へ20名程度でとどまってしまいました。今ちょっと調べてみましたけれども、専門高校で大体インターンシップを今までずっとやっていますけれども、2年生が大体中心になって、さっき言いましたように2日から5日ぐらいの間でやりますけれども、専門高校全体で1,300人ぐらい私は行くと思っています。工業高校だけでいくと、これ500人ぐらい行っているというふうに思っています。そういうふうな全体の中で、今回の事業による人数ということで20名ということで、これは私も少ないというふうに思っております。どうして少なかったのかなというふうなことでちょっと調べてみましたけれども、これは実はこの事業は今年度から始めておりまして、国との契約を結んだのが7月というふうなことでありました。インターンシップをやるときには8月が大体一つの大事な期間になりますけれども、そのときがもう目前に迫っている段階でもってやっと契約ができたということなので、十分それが生かせなかったというふうなことがあるというふうに聞いておるところでございます。
 今までこういうふうに生徒がもっとかなり充実した深いインターンシップの方に向かっていくというようなことについては、さっき御指摘がありましたが、教員のほうの意識がまだ十分深まっていないというふうなことが以前からあっていますので、そういうふうなことも一つの積極的に取り組むのにちょっとちゅうちょしてしまったというふうな、そういうふうな理由の一つかなと私は思っているところであります。
 さっきお話がありましたように、新しい技術や知識だけではありませんで、やっぱり人間力はその根底になると思っています。いろいろな仕事にぶつかっても、あきらめないでちゃんと力を合わせて我慢強くきちんとやっていくという、そういうふうな人間力が大事だということを私も企業の方から聞いていますので、そういうふうな人間力も高めていくという取り組みをしたいと思っています。
 この国の事業を今年度やりましたけれども、産業界と協議がかなりできました。ちょっと調べてみましたけど、延べ21回協議ができたということであります。相談ができやすいとか、協議を十分しやすいというふうな、そういうふうな雰囲気ができてきたところでありますので、来年度は今年度よりもっとこれを加速させて、企業の方とチームを組んで事業をもっとしていくとか、それから教員の企業研修の実施期間をもう少し延ばしていくとか、それからインターンシップの参加者をもっと深めて多くしていくというふうな、そういうふうな取り組みをしていきたいと思っています。
 御指摘のように、教員の意識というのが一つ非常に大事なことでありますので、やっとこれが今風が入ってき出したと私は思っていますので、意識を変えて、それから地域の産業界のニーズをしっかり学校教育の中へ取り込んで、本県の物づくりの人材育成をして、本県の産業が本当に活性化するような、その力になるように一生懸命取り組んでいきたいというふうに思っています。


◯9番(浜崎晋一君)御答弁ありがとうございました。大変力強い教育長のお話をいただきました。この人材育成というのが、ひいてはこの鳥取の、今一番大きなポイントになっている産業振興にどれだけ礎として大きなレベルになるかということでありますから、ぜひともよろしくお願いしたいというふうに思います。
 お聞きしたいことはまだまだありますが、時間もございません。次回に譲りたいと思います。産業振興についての今回の質問は、限られた財源を有効に活用していただき、最大の効果を引き出していただきたいという願いからさせていただいたということを御理解いただきたいと思います。
 最後に何点か質問させていただいて、提言をさせていただいて、知事の答弁をちょうだいして、私の一般質問を終わりたいと思います。
 地域産業活性化協議会ですが、当然総合司令塔だと思います。ただ、より機動的な対応ができるように、規約で認めてあります分科会の設置、これを検討してみていただきたいというふうに思います。
 産業振興、こちらの連携についてですけれども、企業支援機関連携ネットワーク、この構築というのは本当に時宜を得た施策だと高く評価しております。ただ、これに金融機関を入れるということをどうお考えになっているか。企業支援において金融の占める役割というのは大きいのです。この構成機関には商工会議所、商工会、経済団体と産業振興機構、産技センター、保証協会が入っています。でも銀行が入っていないのです。このところを御検討いただきたい。ネットワークへの参加が無理なら、個別の経営課題に対する連携支援チームという形での参加でもいいのではないかなと。いずれにしても地元金融機関の協力を得る、この工夫もしていただければというふうに思います。
 振興機構と産技センターの役割についてですけれども、大まかに言って経営サポートセンターと研究室ということでそれぞれの立場があります。どうしても一部に重複するところが出るようにも思いますけれども、産技センターの法人化の成果をしっかり検証してもらって、地元企業との具体的な接点をふやす人的な資源を生み出すことも検討されてはどうでしょう。これは知事の1期目の任期くらいのスパンで考えられたらというふうに思います。
 急速にふえておりますけれども、機構の賛助会員がまだ700社余りです。企業から産業振興機構に理事を送り出しておられるような、そういうところは別として、中小企業の経営者のふだんの仕事はいかに業務を管理するかです。日々の切り盛りに追われておるのです。日々の業務に追われてままならない、だから活用もしたい、機構もセンターも活用したいけれども現実がある。異業種との交流の大切さも知っておるけれどもかなわない、それが現実なのですよ。その現実に対して支援機関の側が出向いて手を差し伸べる、こうした活動が今苦しんでいる地方企業にとって最大の支援になると私は痛感しております。
 仙台の堀切川一男モデル、これは東北大学の教授ですけれども、いわゆる地元企業のニーズをヒアリングして回って、フェローチームが企業の依頼を待つのではなしに、御用聞きをしなさいと。御用聞き型企業訪問の重要さを力説しておられます。こういうことも御検討いただきたい。ということで、ひとつよろしくお願いします。


◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員から、本当に産業振興についての情熱を語っていただいた思いがいたします。限られた財源の中で、私ども、ぜひとも地域の活力を取り戻すべく全力を挙げてまいりたいと改めて思いました。
 まず、産業活性化協議会について、分科会を設置するなど工夫をしてはいかがかということでございます。
 議員が御指摘になりたい趣旨からすれば、多分業態も広がりましたし、今後いろいろな動きもあるだろうから、もっと機動的に動けるような問題分野を限った会議を開いたほうがいいのではないかと、御指摘ごもっともだと思います。できるだけ具体のプロジェクトですね、大きな企業誘致のプロジェクトだとか、あるいは業態について突っ込んだ検討をしようとか、プロジェクトチーム的な組織を協議会の中で立ち上げてみてはいかがかと思います。ぜひそうした意味で分科会になるか、組織の名称はともかくとして、考えてみたいと思います。
 次に、鳥取企業支援ネットワークについて御評価をいただいた上で、金融機関が含まれていないという問題点の御指摘がありました。
 私もおっしゃるとおりだろうと思います。金融機関との連携がやはりなければ、現実問題として事業のファイナンスが得られず、産業活動を新しく起こそうにも、また持続可能な工夫をしようにもうまくいかないということになります。ですから議員が御指摘になった中にありましたように、この鳥取企業支援ネットワーク自体ではなくて、それと連携するような振興支援の個別のプロジェクトみたいなところで金融機関にも入ってもらうことを考えてはどうかなと提案をしてみたいと思います。
 と申しますのも、ネットワーク自体に入り込みますと、結局企業さんのほうはやっぱり財務情報がいろいろございます。これが複数の金融機関に同時に出ていくということについてのちゅうちょもありましょうし、また金融機関のほうでも企業さんとのいろいろなコミュニケーションをとらなければなりませんけれども、そうしたネットワークのような表舞台の場と、もうちょっとアットホームな場とでは、そのコミュニケーションのやり方も変わってくるのではないかと思われます。ですから、個別具体の案件をサポートするような、そういう場面で金融機関も入っていただくということを考えていただければと思います。これは提案をしてみたいと思います。
 次に、産業振興機構と産業技術センターについてでありますけれども、現在、確かに機能を果たしているけれども、なかなか現場の中小企業のほうは忙しくてかなわない、活用しようにもできないというお話でございます。
 現在、産業振興機構、産業技術センター自体もいろいろと出向いていくようにしていると伺っております。数字としては機構のほうが延べ2,000件、センターのほうが延べ500件年間で歩いている、企業を訪問しているというように伺っております。しかし、なかなかそれですべてというわけではないのだろうと思います。
 今御指摘いただきました堀切川一男先生のプロジェクトは、そういう意味で非常に参考になろうかと思います。この場合は、特に重要なのは学者の方自体が関心を持って企業に出向いていって、それでこそ研究が産業シーズとして生かされていく、そういうことだからだと思います。そういう動きは本県でも、例えば商工会議所だとか、あるいは鳥取大学だとか環境大学だとか一緒になりまして協議の場を持っているほんまちクラブのように定常的に集まりを持つ会が本県ではありますし、また現実に産学官機能のネットワークを図るそういうセンター機能も鳥取大学の中などで形成されてきてはいますけれども、ただ、こういう堀切川一男先生のようなプロジェクトが現実に成果を上げて新商品を次々に生み出しているということも事実でありますので、一度こういうことも調べさせていただきまして、こういう事例も参考にしながら、産業技術センターや産業振興機構がもっと活用される、そういう工夫を考えていきたい、相談をしていきたいと思います。