平成22年度(2010年度)2月定例会一般質問
 平成22年度(2010年度)2月定例会一般質問(速報版)

 ◯10番(浜崎晋一君)(登壇、拍手)県議会自由民主党の浜崎晋一です。
 それでは、質問通告に従いまして、障害児・者の福祉について順次お尋ねをしたいと思います。
 まず、いわゆるつなぎ法についてでございますが、昨年12月3日の臨時国会で、障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律という非常に長い法律が、自民党、公明党、民主党の賛成で可決成立いたしました。いわゆる障害者自立支援法のつなぎ法であります。
 私も本県選出の自民党石破茂政調会長に、御多忙なこととは承知の上で、あえてこの法律の可決に御尽力いただくようお願いしたこともあり、成立については感慨深いものがございました。
 この法律はつなぎ法とはいえ、これまで応益負担だった利用者負担を原則応能負担にしたこと、発達障害を障害者自立支援法の対象に明記したこと、相談支援体制の充実を図ることなど、これまでの障害者自立支援法では不十分だった点を見直して充実が図られておるとは思います。特に、障害のある子供たちの支援については、今後の障害児施設に大きな影響を与えると思われる内容を含んでおります。知的障害、身体障害、視聴覚障害など、障害種別に分かれている施設において、重複障害に対応すること、また身近な地域で支援が受けられるようになること、また、障害児通所サービスの実施主体は都道府県から市町村に移行される。学齢期の障害児を預かる放課後等デイサービスや保育園などに通う障害児に対して、専門的な支援を行う保育所等訪問支援も創設をされております。
 本県でも、こうした施策が実施できれば、障害のある子供たちの暮らしや保護者の安心感は大きく前進するものと期待もしております。しかし、それでもまだまだ不十分な点も多いのであります。その一つが、重症心身障害児の在宅生活支援であります。県内には重症心身障害児がおよそ250人おられます。その4割近くが在宅で生活をされております。知的障害だけではなくて、肢体不自由児もあって、医療ケアがとにかく必要。必要なのに、総合療育センターのショートステイが利用できないという御家族の声も聞きますし、また、利用希望者が多く、この日に利用したいのだけれども申し込んでも既に受け入れ定員がいっぱいというのであります。
 実は、これには高齢者出産等の影響、低体重や染色体異常の出生率が高まり、重い障害が残って常時医療ケアを必要とする子供たちがふえているという背景があるのです。そうだとしても、障害者の地域移行を促進するためには、医療ケアの必要な重症心身障害児のショートステイは極めて重要であります。
 そこで知事に、いわゆる障害者自立支援つなぎ法全体をどのように評価されているのか、まだ十分に光が差していないと思われる重症心身障害児・者の在宅支援はどうあるべきなのか、総合療育センターの取り組みの状況や鳥大医学部附属病院など医療機関との連携は十分なのか、御所見を伺いたいと思います。
 続いて、工賃3倍計画と農福連携についてお尋ねをしたいと思います。
 本県では、国の工賃倍増5カ年計画を上回る小規模作業所等工賃3倍計画を策定され、工賃の引き上げに取り組んでおられることにまずは敬意を表したいと思います。
 国の倍増計画も県の3倍計画も、就労継続支援B型事業所や障害者自立支援法移行前の旧体系作業所で働く障害者の工賃水準を上げることによって、障害年金を初めとする社会保障給付等による収入とあわせて、障害者が地域で自立した生活を実現すること、一般雇用や就労継続A型事業所への移行を推進すること、「福祉から雇用へ」推進5カ年計画の一環として、産業界等の協力も得ながら、官民一体となった事業を推進することを目標とはしております。
 鳥取県の場合、計画最終年度となる平成23年度の対象事業所の平均工賃月額は3万3,000円以上とされておりますが、この金額は障害者が地域で自立して生活する必要最低限の所得、月額10万円から障害者基礎年金の2級相当額の月額6万6,000円を差し引いて決めたもので、もちろん事業所を拘束するような性格のものではございません。
 福祉保健部に伺ったところでは、平均工賃月額は計画前の平成18年度の1万983円から、19年度には1万2,641円、20年度には1万2,782円、21年度には1万3,437円と着実に向上はしております。目標工賃には遠く及びませんが、この間にはリーマンショックもあり、一般企業も大変な苦境に陥りました。小規模作業所等を襲った困難はより一層大きかったでしょうから、私は前進の前進だと思います。
 さらに、福祉事業所から一般就労した方の推移を見ても、平成18年度の19人から平成21年度の58人に3倍増しております。工賃向上に係る事業を活用した事業所が全体平均を上回る引き上げを実現したことからも、この計画の策定の意義は大きいとは思うわけであります。
 ただ、多くの事業所が収益性の高い自主事業を見つけられないとの悩みも抱えていらっしゃるようであります。こうした中で、いわゆる官公需の促進は事業所にとっては大きな力添えになります。多少誘導尋問的になったかもしれませんが、知事は工賃3倍計画の成果と課題を現時点でどのようにお考えでしょうか。官公需の促進に関して、県は障害者福祉施設への発注目標を定めていると承知しておりますが、その目標額と発注実績もお伺いいたします。
 続いて、工賃3倍計画にも深く関係する農福連携について、知事と教育委員長にお尋ねをしたいと思います。
 知事は提案理由説明でこの点に触れられ、障害者の就労の場を確保する農福連携モデル事業について、新たに林業・水産業分野への対象拡大を図るとともに、県立学校において知的障害者の方などに農場管理業務に従事していただき、就農を含む一般就労に向けた支援を行ってまいりますとおっしゃいました。私は、これに強い感銘を受けた次第であります。
 本県が本年度から始めた農福連携モデル事業は、まさに福祉政策の上でヒット事業だと思います。それは、自然豊かで農産品に恵まれているものの、障害者にとどまらず、雇用環境の非常に厳しい鳥取県だからこそ、率先して取り組むべき分野に違いないと私は思います。
 私も何人かの方に事業の評価を伺いましたが、農業者側も事業所側も総じて高い評価でありました。特に障害者には、一部とはいえ生活の根幹にかかわる食の生産に直接タッチできること、食物の成長を目で確かめられる機会だけに、大きな達成感に結びついているのではないかというふうに思います。だからこそ、初年度にモデル事業に参加した事業所等が28に上って、81件の作業に延べ3,000人の障害者が作業に当たったのだと思います。
 この事業は、メディアの注目も集めております。読売新聞で先月、全国版の「生活わいど」で八頭町のたんぽぽの大豆選別作業を中心にして農業への参入を目指す障害者施設の取り組みを紹介しておりました。短期の作業が多いけれども、報酬、工賃ですね、は比較的高いことにも触れた上で、この記事は農業と福祉の関係者が連携をして互いの知識や設備を有効に活用すれば地域の停滞を解決できるとの農水省農林水産政策研究所の談話で締めくくられておりました。
 この農林水産政策研究所は、平成21年度からプロジェクトを組んで、効果的な農林活性化に向けた多様な主体との連携モデルの構築に関する研究をしており、その中に農福連携研究チームがあります。このチームの研究でも、農業生産法人と農作業を請け負う社会福祉法人の連携による障害者就労は地域の農業生産の維持・拡大に貢献できると分析しております。地方では、地域経済が停滞する中、雇用の場の確保が困難な状況が続いております。今後、社会福祉法人等の農業分野への進出拡大や多角化が増加すると見込まれます。また、農業者の高齢化が進み、農業生産者の不足も深刻化していくと考えられます。このため、社会福祉法人等の農業分野への進出が地域における就労の場の拡大や農業生産の維持拡大に結びつくよう、農業と福祉が連携し、農業分野における障害者就労の課題を解消していくことが今後ますます重要になっていくと結論づけております。
 ただ、農水省の研究機関ですから、農村活性化の視点から農福連携をとらえておりますが、農業側も福祉側もウィンウィンの関係を築けることを明らかにしております。このマッチングに本県が先駆的に取り組んでいることが極めて重要ではないかと考えております。
 しかし、農業には作業がほとんどない冬場があります。農繁期が集中するといったこともあります。障害者の作業支援を行う有償ボランティアも、現役の農業者であれば肝心の農繁期は自分の仕事に追われて、ボランティアの役割を果たせないかもしれません。
 そこで知事に、実践報告や意見交換会での論議を踏まえて、初年度を終える現時点で農福連携モデル事業の成果と課題をどのようにとらえ、この将来展望をどのように描いておられるのか、御所見を伺います。
 また、所管委員会に係ることでございますが、お忙しい中、笠見教育委員長にお越しをいただいております。教育委員長には、障害者就労に関係して、高等学校に農場管理補助職員として知的障害者を雇用する新規事業であります知的障害者等に対する就労支援・雇用促進事業について、そのねらいをお尋ねしたいと思います。
 一般就労への移行を目指す最長2年の雇用でありますが、障害者を教育現場に直接雇用する極めて意欲的な取り組みでありますので、ここまで踏み出す理由と決意をお聞きしたいのであります。また、平成25年度に開校を目指します高等特別支援学校に農業コースを開設される意向とお聞きしておりますので、教育委員長の農福連携の基本的な考え方についても伺っておきたいと存じます。
 以上、壇上からの第1回の質問を終わります。

◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員の一般質問にお答え申し上げます。
 浜崎議員からは、障害児・者の福祉につきましてお尋ねをいただきました。まず第1点目として、障害者自立支援つなぎ法全体の評価についてお尋ねがあり、特に重症心身障害者の在宅支援、それから総合療育センターとの取り組みの連携などにつきましてお尋ねをいただきました。
 障害者自立支援法のつなぎ法につきましては、これは与野党の共同作業によりまして成立をしたものでありまして、私はこういう個別の課題に国会が機能したことを高く評価をさせていただきたいと思います。議員のほうからも石破政調会長に働きかけたというお話がございましたけれども、やはり喫緊の急ぐべき解決課題に対して、真っすぐに与野党の壁を乗り越えて向かっていただきたいなと思っております。
 今回の障害者自立支援つなぎ法につきましては、幾つかの点で前進がありました。例えば応益負担か応能負担かというスローガンのような議論が障害者自立支援法でございましたけれども、応能負担という、そういう考え方が法律の中でも実際にきちんと位置づけられたことでございます。さらに、発達障害という新しい障害分野が認知されてきましたが、この発達障害も今回の法律の中で位置づけがはっきりとしたわけでございまして、こういう意味で、単なるつなぎ法ではない前進があっただろうというふうに考えております。
 ただ他方で、議員がきょうのテーマでも一つ言われていますが、重症心身障害者、重複障害が非常にふえてきたということです。特に子供さんを中心にそうした形態が広く見られるようになってきたということでございます。これに対する対策が正直まだ十分ではないかなと、これは今後の課題として残されているかなというような感想を私も感じます。
 この重症心身障害者についてでございますけれども、さまざまな対策が必要となってきておりまして、県のほうでも11月にNPOを支援をすると、この重症心身障害者対策を行っているNPOの支援の予算を組ませていただきました。また、特にケアがおくれているということもございまして、現場のお話を聞きました。関係団体のお話も私は直接伺ったこともございますし、そうしたいろんなお話を聞きながら、きめ細かい対策を打たせていただきました。例えば付き添い支援でありますとか、それから、デイサービスをやる場合の送迎というのが、これが国の制度として欠けていると。ではこういうところを県で補う制度をつくりましょうと、そういう支援制度を考えさせていただいたり、それから、児童デイの受け入れがございますが、これも看護師の配置とかが、やはり医療的ケアが必要でありますので、単なる福祉ではないのですね。たんが絡むというような問題だとか、非常に危険な状況もあるわけでございまして、もちろん片方で看護師の方などの研修も進めるわけでありますが、看護師の配置もやりやすくなるようにするためには、今の国の制度ではできない状況がございます。そういう意味で、看護師の配置を支援するような事業も含めまして、当初予算に今計上をさせていただきました。ぜひ御審議を賜りたいというふうに思います。
 この重症心身障害者につきまして、委員の御指摘でもございますように県のほうでは総合療育センターが設置をされています。今、急速に受け入れ状況が変わってきております。ショートステイなどが人気といいますか、需要は高いわけでございますが、これは結局、県内でこのショートステイを受けられるのが総合療育センター、県の施設と、あと国立の鳥取医療センターのみに限られております。この総合療育センターの受け入れがだんだんと高度化をしてくるわけですね。例えば昨年の11月には非常にインテンシブな、濃厚な医療ケアを必要とする子供さんを受け入れました。こういうことが今、鳥大との連携の中でふえてきております。かつては、平成17年の段階ではこういう重度の子供の受け入れがショートステイで大体3分の1だったのですけれども、今では実に9割がそういう重度になっています。パンク状態と言っていいような状態でございまして、看護師の6人の配置を新たに認めるとか、県としても対策を急いでいますけれども、正直、なかなか追いつくのが難しい状況が出てきております。
 それで、これは原因は、要は助かる子供がふえてきたということですね。NICUが発達をしてきておりまして、鳥大もその一つを担っておりますけれども、今までであれば非常な超未熟児と言われる状態ですね、これでこの世に生まれてきて、実際にさらに生きていくということができるようになってきておりまして、それに障害が絡んできますので、そうしたケアの必要な子供さんがふえてきているというのが現状であります。余りにも厳しい状況もあるものですから総合療育センターだけでは無理でございまして、県として島根県と県境をまたいで、そうした重度の子供の受け入れ体制をどうやっていくかという協議を始めようとしております。これは鳥大のほうもそういう話し合いが必要だということを言っておられまして、そうしたことで地域全体で受け入れていく、そういう課題の点検だとか体制づくりについて進めてまいりたいと思っております。
 次に、障害児・者の福祉の対策として工賃3倍計画というのを取り上げてきたわけでありますが、これが現状でどういうような状況であるか、さらに官公需の促進を図るべきではないかというお話がございました。
 この工賃3倍計画につきましては、さきの県議会でも上村議員が取り上げられたところでございますが、県として平成18年の工賃ですね、大体1万1,000円弱でございますが、これを3倍にしようということで取り組んでおります。それで、国のほうは同時期、平成18年度大体1万2,000円強でございましたけれども、これを倍増しようという計画を出しています。バナナのたたき売りみたいに2倍と言ったからこちらが3倍というような、そんなふうにも聞こえるような3倍計画でありますけれども、要は国よりももっと元気よくやっていこうということで取り組みを始めました。そして、平成21年度に至るまででありますが、国のほうは全国平均で4%、工賃が引き上げられました。鳥取県内では、これが実に22%引き上げられる結果になっています。これは施設の場合の工賃でございまして、これ以外にも一般就労がふえております。一般就労は以前は19人というような、今58人のレベルまでふえてきておりまして、延べ122人ですか、そういうようにふえてきております。こういうことで、工賃22%プラス一般就労というレベルで工賃が上がってきているのが今現状になっておりまして、これまでの取り組みの中には、そういう意味で効果のあるものもあったかなと思っております。
 例えば、西部のほうの事業所では大体4倍。パンの工場をつくったのですね。パンを焼く作業場をつくりまして、これに県の基金のほうから支援をしまして、その施設整備をしてパンを焼いて売るということを始めましたら、工賃が4倍ほどにふえているところがございます。それに限らず、2倍強の工賃を達成しているというところも出てきております。非常に厳しい経済状況の中だったということを考えていただければ、比較的健闘しているのかなと思います。さらに、今年度からそういう新商品開発だとか運営をお手伝いをするように、ハートフル資金という民間と一体となった無利子融資を始めさせていただきました。これも現場の声にこたえて始めたところであります。
 こういうようなさまざまな取り組みがなされてきておりますが、官公需が停滞気味というのは全国の状況であります。鳥取県としては逆に、官公需の促進を図ろうという目標を立てさせていただきました。今年度については950万円ほどの目標を立てましたけれども、今、上半期で450万円ぐらい行っておりまして、恐らく達成可能であります。これは昨年度の倍近い増分になりまして、各部局でのいろんな官公需発注を見直しまして、それで取り組んでまいったところであります。
 ただ、官公需だけでやるのは無理だと思うのですね。ですから、基本は民需、すなわち本当に住民の皆さん、地域の皆さんに買ってもらうと、そういう商品をふやしていく、これが一番だと思っていますし、商品に限らないサービス形態ですとか、そういういろんなものを開発をして、障害者の方も就労していくという社会を築いていきたいと考えております。
 最後に、農福連携のモデル事業につきましての成果と課題、将来展望についてのお尋ねをいただきました。
 これは、鳥取県が先導して全国に先駆けて始めた連携事業でございまして、これはいわばコロンブスの卵のようなものだと思います。今までわかっていたのでしょうけれども、余り十分意識して取り組んでいなかったところだと思います。農業のようなところ、あるいは林業も水産業も含めまして、1次産業というのは福祉保健系統の部局とは別のところです。国でいえば厚生労働省と農林省とは別の役所でありまして、それぞれが違った価値観を持っていたのだと思うのです。しかし、就労の場を求めたいということ、それから逆に人手不足、後継者不足ということ、これをマッチングさせる潜在需要があるというふうに考えておりまして、このような農福連携を鳥取県では主導してさせていただきました。その結果、この1月までの段階で実に3,000人の方がモデル就労をされております。参加した事業所の数も28カ所にも上っておりまして、先ほど議員のほうから取り上げていただきましたが、全国的にも注目される取り組みになり始めています。
 例を挙げれば、境港のほうで新しい事業所としてF&Yという事業所がございますが、こちらのほうでもこの就労事業に取り組まれました。そのほかにも伯州綿の栽培、特産品づくりも兼ねたような、そういうようなこともされておられます。また、中部のほうでゆりはま大平園というところがございまして、こちらのほうでは例えばあぜの草取りをやるとか、それからネギ畑の手入れとか、そうしたことに入っていくとか、いろんなことがございます。そのほかのいろんな作業所でも、このモデル事業も活用して入ってこられております。また、こういう農福連携事業以外での農福連携がさらに進んできておりまして、中部ではセンコースクールファームという、いわば野菜工場と言っていいぐらいのそういうところをつくりまして、黄金タモギ茸という農産物を、林産物を栽培し、販売をしています。これは全国に向けて販売をしているわけでありますが、順調に売り上げを伸ばしておられます。ここも障害者雇用を促進をされていまして、そのメッカのような形になっています。東部でもウイズユーさんが、これもしておられますし、先ほどのゆりはま大平園でもサラダホウレンソウの栽培をされるとか、いろんな形で実際商品アイテムとして農産物を使っておられるところが出てきております。また、これは水産分野でも広がってきておりまして、まだ本格始動しているわけではございませんけれども、魚の干物をつくる作業所さんだとか、そうしたところが出てきておりまして、実際にJFの売り場でも売り出すというようなことを始めています。正直申し上げて手ごたえが出てきていると思っておりまして、将来の障害者雇用の一形態として、この農林水産業との連携を一層進めてまいりたいと考えております。

◯教育委員会委員長(笠見幸子君)浜崎議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、知的障害者等に対する就労支援、雇用促進事業についての件でございますが、障害者を取り巻く雇用環境は大変厳しいものがあり、ハローワークを通じた障害者の就職率を見ましても、平成21年度末で5割を切っている状況です。また、一般企業への就職を希望する特別支援学校の生徒の就職率も約7割にとどまっております。このように、本県では障害者の就職状況は非常に厳しいものがございますが、一方で、先ほど議員からのお話がありましたように、農業分野と福祉分野が連携した障害者の就労支援に向けた取り組みが進んできております。
 このようなことから、教育委員会におきましても、教育の現場で障害者の社会進出に向けた訓練の場として受け皿の役割を果たせないかどうかなど、県立学校の意見を聞きながら検討を行ってきました。その結果、農場がある高等学校で知的障害者の方々に実際に農作物への散水とか、先ほども知事のお話の中にありましたが除草、ビニールハウスの清掃といったような作業に携わっていただくことができるのではないか、さらに、障害者のサポートを行う支援員を配置することにより、一人一人のコミュニケーション能力や作業能力の向上が図られ、就労に向けた一層の支援ができるのではないかと考えたところでございます。また、鳥取聾学校と米子にあるひまわり分校で、聴覚障害者の方が教員のサポートを受けながら文書作成やデータ入力などの事務作業を行うことにより、実際に一般企業などへ就職したときに役立つ能力を身につけることができそうだということもわかりました。
 こうしたことから、障害者への就労支援を教育委員会の中で重要課題の一つとして位置づけ、来年度の事業として要求させていただいているところでございます。具体的には、ハローワークで公募により採用し、最長2年間かけて就労に向けた支援を行うことにより、一般就労につなげていきたいと考えております。今後も教育現場を活用したモデル的な取り組みを積極的に進めていくこととしております。
 次に、農福連携に対する件についてでございますが、県教育委員会では、平成25年4月に開校を目指しておる県立高等特別支援学校に生産流通学科とサービス産業学科の2学科を設置することとしております。2つの学科の中には、特別支援学校生徒の就職先として現在実績のある職種ばかりでなく、今後就職の可能性が見込まれる職種について、6つの作業コースを設けることとしております。その中の一つとして、鳥取県の主要産業の一つであり、農福連携の面からも将来性が期待できる分野である農業に関するコースを設置することを考えています。農業コースを設けることで福祉型の農業事業との連携も可能になると考えており、時代にマッチした取り組みになるものと期待しておるところでございます。
 今後も農福連携の取り組みを進めておられます福祉保健部と意見交換などを進めながら、障害のある子供たちの農業分野への就職につながるよう、特別支援教育の充実に努めていきたいと思っているところでございます。

◯10番(浜崎晋一君)御答弁ありがとうございました。
 まず、知事のほうでありますけれども、思い、また問題点というのは共有ができているのかなというふうに思っております。非常に厳しい、先ほどお話もありましたけれども、具体的にはやはりパンク状態というようなことが、ニーズがかなりふえておるということであります。一方では、やはり看護師の問題であるとか、その受け皿自体の問題であると、いろんな問題があると思いますけれども、それぞれの子供さんたちで事情が違います。ぜひともここは県がしっかりと下支えをしていくと、そのように知事もおっしゃったと思いますし、私も議員の立場で勉強して、また現場の意見をどんどん入れていきたいというふうに思っております。よろしくお願いしたいと思います。
 また、笠見委員長、御丁寧な答弁、ありがとうございました。連携ということが大事であります。知事が農福連携というものを全国に先駆けるのだとおっしゃいました。そこに教育委員会が、福祉保健部という知事部局との連携もありますが、いわゆる人を育てる、人材育成という観点からも、障害者に対してもしっかりとそこのところを現実を踏まえて障害雇用と、いろんなことをやっていく。今、聾学校の話もありましたけれども、やはりこれはすばらしいことだと思います。しっかりとお願いをしたいというふうに思います。
 それでは、引き続き追及を申し上げたいと思いますが、時間配分の関係で壇上からお聞きできなかったので、自席のほうで新たな問題点もお尋ねしたいと思います。
 ウェブ・アクセシビリティー向上クラウド事業についてお尋ねしたいと思います。
 門外漢の私には理解が不十分な点があろうかと思いますが、インターネット経由で作業するクラウド型のシステムを導入して、視覚障害者がホームページの音声読み上げソフトを使う際にふぐあいがないように修正する事業のことのようであります。これは、もとは総務省のICTふるさと元気事業に採択をされまして、県情報センターがIBM等の支援を受けて手がけ、実際の修正作業の一部は昨年の秋ごろから県内外の福祉作業所に委託されて本格稼働しているというふうにも聞いております。こうした障害者雇用の場もあるのかと、私は実はびっくりして注目もしておるわけであります。
 聞きかじりでありますけれども、クラウドというのは英語で雲を意味するようでありまして、高い機器を買わなくても高度な情報処理ができるコンピューターシステムをインターネット経由で利用できるというサービスであります。ネット経由で機器を共有するため、初期費用が安い、それですぐ使える。自治体や農業などさまざまな分野で活用が広がっておるようです。この間の口蹄疫で襲われた宮崎県が殺処分した膨大な家畜データ、この処理にも威力を発揮したというふうに言われております。
 このような事業に取り組むことで何が効果があるだろうと自分なりに考えたのですが、視覚障害があってもインターネット上の情報を支障なく得られる、アクセスができる、県内のICT、いわゆる情報通信技術関連人材の育成、また雇用拡大につながる、3番目が障害者の就労の場が確保できる。私はまさに一石三鳥ではないかなと、その可能性があるのではないかなと思っております。
 こうした事業に県内の第三セクター企業や県がIBMと連携して全国に先駆けて取り組むことは大いに評価できますが、県としてこの事業の評価や今後の取り組みについてどのようにお考えか、知事にお伺いします。
 情報センターではまず県庁ホームページの修正作業を始められましたが、これによって約4万ページと言われる県庁のホームページ、何ページぐらいの問題が起こり得る箇所が見つかって、そのうちのどの程度の修正ができたか、知事にお尋ねしたいというふうに思います。
 情報の利用によるバリアフリー化は、現行の障害者基本法にも規定があるのですね。障害者福祉の主要な部分が市町村に移行されたことを考えますと、県のホームページだけではなく市町村のホームページの修正も極めて必要だと私は思うのです。新年度にはウェブ・アクセシビリティー向上事業と福祉事業所に対するアクセシビリティー技術向上支援、これは取り組まれるわけですが、市町村への働きかけはどのようにお考えですか、知事。場合によっては、取り組む市町村を支援することでウェブ・アクセシビリティー向上を一気に図ることもできるのではないかというふうに思いますが、知事の御所見を伺いたいというふうに思います。そこまで。

◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員の重ねてのお尋ねにお答え申し上げます。
 障害者対策としてウェブ・アクセシビリティーの向上クラウド事業を活用することで何点かお尋ねをいただきました。具体的な今の修正状況でありますとか、それから、市町村に対する働きかけなど、詳細は企画部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、これは議員もおっしゃるように新しい手法でございますけれども、障害者雇用の受け皿として、また障害者自身の社会参画を促す意味でも、情報へのアクセスが可能になりますので大きな効能を持つ事業だと考えております。
 現在進めておりますのは、全国の一つのモデルとして鳥取県が取り組んでいるところでございまして、具体的には、IBMと県内企業のKOAのグループがソフトウエア開発をする。それから、オペレーション、運営につきましては鳥取情報センターのほうがそのオペレーションに当たるということでございまして、このウェブ・アクセシビリティーの向上に努めるということであります。
 従来ですと、いろんなホームページがございますが、そのページでこれを視覚障害の方にどうやって読んでもらうか、その意味で、読み上げのソフトのようなものがあるわけですね。ただ、我々健常者が見ますと、見えないことがいっぱいあります。ただ、読み上げをしようと思いますと、途中ですごく空白ができてしまったり、ずっと黙っておると、いつまでたっても中身がわからないというようなことが起こるとか、あるいは、写真だとかグラフのように、いわば添え書きをしてあげないと、つまり解説をして端的にある程度言葉を添えて発声をするということができる状態にしておかないと、このホームページを実際上は読めないということになるわけです。
 こういうウェブ・アクセシビリティーの問題を解消しようということを全国どこの団体でもやっていまして、これは障害者の社会参画にも必要なことだというふうに言われています。これをやるために一つ一つのホームページのページを修正していくということもあるわけでありますが、これは大変な手間とお金がかかります。それで、こういうホームページを読むのにもう一層加えるような形で、ここを通して読むことで、別のページを通して読むことで実際に視覚障害者の方もアクセスできるようにしようというシステムづくりでありまして、いわばここをつなぐ際の必要な修正点のみに限って処置をすればすぐにでもウェブ・アクセシビリティーが向上するというような考え方でやっております。
 そのやり方でやっておるわけでありますが、その修正作業とか、つまり一つは修正が必要なポイントを見分ける、それから実際に修正をする、この2つの領域で障害者の方が雇用として参画をするということができないだろうかというプロジェクトでありまして、やってみまして、現実に今25名の障害者雇用がここから実現をしております。ただ、どうしても県外の技術移転が伴うものですから、県内での人材養成なども含めてやっていくことで、県内の障害者の方がより参画しやすいようにできるのではないかと考えているところであります。
 詳細は企画部長のほうからお答えを申し上げます。

◯企画部長(高橋謙司君)私のほうからは、ウェブ・アクセシビリティーの向上事業に関しまして、修正の状況と市町村への取り組みということにつきまして、補足で答弁をさせていただきます。
 まず、修正の状況でございますけれども、このウェブ・アクセシビリティー向上事業によりまして、本県が公開しているウエブページは4万ページございますけれども、それを対象に、昨年10月から実証実験を実施をしたところでございます。本事業を開始した時点で約5万2,000カ所の要修正箇所が見つかっておりまして、現時点で約4万9,000カ所、これの修正を行っているということになりますけれども、例えば見出しなどで見やすくするためにちょっと文字間の空白を置いているようなところで、空白を障害者の方の読み上げソフトですと読んでしまうような、そういうような部分で約2万5,000カ所とか、ちょっと文章が長過ぎてそれを読み上げソフトで聞いていると必要な箇所にたどり着けないというような場合に、そのリンクを上手に設定するというようなところが1万2,000カ所とか、また、画像ソフトなどを読み上げソフトでも内容がわかるようにするというような修正、こういったもので1万2,000カ所とか、そんなところの修正を行っているところでございます。
 なお、この5万2,000と4万9,000の差の約3,000カ所なのですけれども、例えばリンクがそもそも切れてしまっていてホームページ自体が飛ぶところがなかったりとか、そういうアクセシビリティーの問題というよりはホームページのもとのほうの問題というようなことで、アクセシビリティー上の修正の必要はなかったというものでございます。
 また、市町村に対する取り組みでございますけれども、各市町村で作成しておられるウエブページでございますが、当然のことながら広く住民の方に情報を提供するという観点から、障害者の方でも利用しやすいように、このアクセシビリティーの向上に努めていくことは大変重要なことだというふうに考えております。
 このホームページのアクセシビリティーについての実施基準というのが昨年の8月に改定をされておりまして、それを達成をしていくということが必要になってまいりますので、私ども県のほうでも、例えば改定された基準についてどういうやり方をすればいいのではないかとか、そういうような解説的なものもちょっとつくって、市町村においてもお配りをして周知を図るというようなこともしたいと思っておりますし、また、今回開発したシステムですけれども、大変アクセシビリティーを向上させるために有効なものだというふうに考えておりますので、市町村のほうに紹介をして、アクセシビリティーの向上に努めていただくような働きかけをしていきたいというふうに思っております。

◯10番(浜崎晋一君)御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 ぜひしっかりやっていただきたいと思いますし、市町村ももちろん、私が質問したとおりであります、大事なのですが、これをまた国に発信する、いわゆる総務省というのがもとなのですが、これは国に発信して、また全国の都道府県から、いいのがあるではないか、これがまた発信した鳥取にどんどんそういった問い合わせが来る、これがまた障害雇用につながるわけですよね。先ほど教育委員長からも聾学校の子供たちにも障害雇用、今勉強させておるのだという話がありました。どんどんつなげていきましょう。よろしくお願いしたいというふうに思います。
 続けて追及させていただきます。重度心身障害児についてでありますが、言うまでもなく、知事も十分御認識のあることでありますけれども、もう一度あえて申し上げたいと思います。先ほどの質問もそうだったのですが、本県が子育て王国、知事の思いの強い部分は皆さんも共有しておられます、私もそう思います、大事なことであります。子育て王国を目指すなら、障害のある子供さんたち、お母さん方が安心して育児できるような支援も当然のことながら、先ほどと重複になるかもしれませんが、改めて具体的な県の施策をぜひお願いしたいということで、改めて申し上げておりますけれども。
 先ほど知事からも御答弁がありました。来年度の予算の中に児童デイサービス等の看護師の助成、大変いいことだと思います。やはりどうしても福祉と医療という部分、こういった子供たちのためにはできるだけ垣根を低くしていく努力というのが県側の支援の施策の考え方の一つだろうと思います。それで、実際問題、このたび3事業が新たにメニューとして創設をされております。先ほど知事からもお話をいただきました。それなりに評価はできますが、在宅での生活を支えるためにはまだまだ不十分であります。そういう点が多いのです。本県としてさらに積極的に取り組んでいただきたい課題だというふうに思いますが、もう一度知事のほうからコメントをいただければというふうに思います。

◯知事(平井伸治君)(登壇)重症心身障害児の問題につきましては、先ほども申し上げたこととやや重なるかとは思いますけれども、かなり状況は深刻化してきているということであります。先ほど申し上げました療育センターでの受け入れでありますが、平成17年、21年と比べてみますと、かつては延べで1,600日ぐらいのショートステイ受け入れが2,700日ぐらいというふうに急増しているのですね。これの背景には医療技術の発達がありまして、従来であれば残念ながら命が守れなかった子供さんの命が守られていることの裏返しのような状況にあります。これは実は鳥取県内だけでなくて全国がそういう状況にありまして、私は国として、ここは社会保障負担全体の問題云々ということですぐに腰が引けてしまうのですけれども、これはいわばポジティブな話でありますので、そういう守られた命がさらに健康的に、そして育てていけるように、そういう方向性を国としても形づくっていただきたいと思っております。
 現実にNICUが能力が向上をしてきているということもあるわけでありますが、片方で、では受け入れるほうの報酬単価がどうかということでありますけれども、これが十分でないわけであります。これはやはり制度的な欠陥があると思います。例えばそういう受け入れるところで2万数千円ぐらいの報酬単価ということになりますけれども、現実問題は4万円ぐらいの報酬単価でないとなかなか施設が回らないと。だから県としては、先ほど申しましたけれども、デイサービスの施設で看護師の配置を県単独で助成をしていこうということに踏み出さざるを得ないわけでありますが、そういうようなことをもっと国は直視すべきではないかというふうに考えております。
 施設自体の絶対量とか技術の不足も目立ってきていると思います。県内でも、先ほど申しましたようにショートステイを受けられるところが2カ所しかありません。それも鳥取医療センターでは空きベッドがあれば受け入れるというような対応でございまして、常にそういうショートステイ対応で制度設計としてはつくっていない。現実には受け入れてもらっていますけれども、どうしてもキャパシティーに限界があるということです。
 保護者の方のアンケートをとってみますと、このショートステイの利用状況については、満足できないという方のほうが多いです。それは、必要なときに利用できないからなどの理由がございまして、これは社会全体で向き合っていかなければいけないと思います。これは国としての制度設計の問題がまず背景にあって、県などでも独自の取り組みをしっかりとやっていかなければいけない分野ではないかと考えております。いずれにいたしましても、実際に障害者関係団体の方々とよくコミュニケーションをとらせていただきまして、ニーズに応じた国への要請活動だとか、それから、県独自で可能な分野のことも果断にやっていくことで対処してまいりたいと思います。

◯10番(浜崎晋一君)ありがとうございました。
 それでは、追及を引き続きさせていただきます。
 官公需の促進では、県からはほぼ目標に見合う発注がされており、その御努力は評価したいと思います。ただ、現在の景況ということからいいましても、なかなか着実な受注増には結びついておりません。そこで県以外の、例えば市町村などにも、県と同様に官公需の促進にしっかりと取り組んでいただきたいというふうに考えます。県と同様に発注目標を定めて、その実績を把握している市町村があるのか、あればその実績を教えていただきたい。市町村でもこうした取り組みが広がるように知事に御尽力をいただきたいというふうに思っております。この点について御所見も伺いたいと思います。
 農福連携でありますが、時期によって困難度や危険度が違う作業を行うことや、通年での仕事確保、何よりも冬場に仕事がないということが最大の課題であります。通年的に仕事を確保するためには、例えば果樹園などで事業所が年間で栽培にかかわれるような仕組みを考えることも必要でしょう。例えばそれがハウスなら、さらに最適かもしれません。観光果樹園などで果樹のオーナー制度を導入してもらって、園側の指導でその管理を行えば、オーナー側にも障害者雇用に貢献するという新たな社会貢献策を提供できるかもしれません。
 県がまとめた「鳥取発!農福連携モデル事業事例集」でも巻末に触れられておりますけれども、モデル事業が始まる前から自主事業として、先ほど知事がおっしゃいましたウイズユー千代工場、サラダホウレンソウ、シイタケ栽培、そういうのもあります。また、冒頭の質問で触れましたけれども、農林水産政策研究所の研究成果には、福井県のある農業生産法人の活動、これを紹介しているのですね。農業生産法人は農業に本格的に取り組むために社会福祉法人が母体になって設立したものなのですが、ここでは農業生産法人は母体の社会福祉法人に農作業や農産加工の作業を業務委託して、福祉法人の職員が作業指示や就労の障害者の健康管理をやっておる。さらに、この農業生産法人は、ここでできた米や野菜の農産品を県内外の福祉施設や医療施設に納入しております。農業生産法人が障害者に就労の場を提供し、社会福祉法人が障害者の就労をサポートする、そして社会法人などが障害者が生産した農産品を安定的に購入しておるわけです。双方が経営を安定させながら、障害者の就労の場を継続的に確保するすぐれた先進例として、私は農福連携の一つの目標とすることができるのではないかなというふうに思います。
 平井知事におかれましては、この福井県の事例を含めて、農福連携のゴール地点をどのように描いていらっしゃるのかお尋ねをしたいと思います。
 あと1つ、計画やモデル事業の期限についてなのですが、工賃3倍計画は平成23年度で計画期間が終了します。また、農福連携モデル事業も23年度が2年事業の最終年であります。3倍計画の平均工賃目標が達成可能な目標として設定されたものではないと承知しております、先ほどお話ではないですが。障害者年金と工賃で最低限の生活はできる社会であってほしいです。その願いは、障害者やその家族、関係者だけでなく、広く国民、県民に共有されております。そうであるなら、計画期間が終了した後、この理念をどう実現していくのか、検討する必要があるのではないでしょうか。
 農福連携についても、2年間のモデル期間で福祉施設、農業生産者の間で完結する仕組みが築けるかどうか。ちょっと早いかもしれませんが、最終ゴールとして福井県の事例を念頭に置くなら、例えばの話ですけれども、さらなる高みに向けて、もう一段取り組みを強化する必要があると思います。計画終了後の工賃向上や農福連携施策について伺いたいと思います。

◯知事(平井伸治君)(登壇)浜崎議員の重ねてのお尋ねにお答え申し上げます。
 まず第1点として、市町村への働きかけ、官公需の促進でございますけれども、これは詳細は福祉保健部長から申し上げますが、現在、発注目標額とか実績の取りまとめをしているところは市町村はございませんで、目標を設定しているのは鳥取市のみでございます。あと7つの市町村では、ある程度促進の状況は持ってきております。詳細はまた申し上げたいと思いますが、我々としては、やはり一つ一つの市町村てやり切れないところがあるのであれば、現在、日野郡と鳥取県とで共同でやっておりますが、こういう障害者雇用だとか、あるいは発注で共同化できないだろうかと。ロットをふやして、そうした場をつくっていこうというような取り組みもしておりまして、そんなことも含めて推進してまいりたいと思います。
 次に、農福連携につきましてでございますけれども、福井県の農業法人の例を引かれまして、農福連携のゴールをどういうふうに描いているのかというお尋ねでございました。
 御指摘いただきましたC・ネットふくいと言われる活動は、非常にモデル的で先進的なものだと思います。私自身もこういう事業を始めるに当たりまして念頭にあったのはC・ネットふくいのようなそういう状況でございます。これは県内各地のいろんな作業所の連携の中でやっておられるわけでありますが、農業生産というのを一つの基軸として打ち出しておられると。それを関連の団体の中でも使っていますし、実は外に向かっても打っておられます。その売り方がまた自然農法のようなこともございまして、ある意味今日風なわけですね。こういうのは障害者の一つの雇用の場として通用するだろうと思っておりまして、議員の御指摘もございましたので、このC・ネットふくいのやり方なども改めて勉強させていただき、さらに高みを目指すということでございますが、農福連携の上を目指してまいりたいと思います。
 県内でもハッピーバーディーさんのようなところでは、実際にそこで生産されたサラダ菜ホウレンソウを現実の給食の中で、関連法人の中で使っておられるとか、そういうような例もありまして、先ほど御指摘のありましたC・ネットふくいに共通するような、そういう手法を導入しているところも出てきております。
 最後に、工賃3倍計画についてでございますけれども、これについてどういうふうに理念を実現していくのか、農福連携もそうでございますが、計画期間が終了した後にさらに強化をしていく必要があるのではないかというお尋ねでございます。
 この工賃3倍計画については、効果があったと思うのですね。やはり今までと発想を変えて、実際に売れるものを生産をしていくと。これは工賃の増加にもはね返りますし、それから法人の経営の工程にもつながってくるわけであります。障害者自立支援法にはいろんな功罪はあったとは思いますが、我々としてはむしろこうして強い施設を育てていくことで、それで障害者の福祉につなげていこうというふうに導いていきたいと思います。
 ソーシャルパートナー事業をこのたび始めようとしておりますが、例えばローソンさんで今やろうとしていますけれども、県の表示ですね、その表示板をつくる、それに障害者を絡めていくというようなことを始めてきております。このように企業とも連携しながら、いろんな形でそうしたマッチングを図っていくと。このマッチングのところをさらに企業に専門家を派遣するなど強化をしてまいりたいと思います。
 また、農業だけでなくて林業や水産業でのモデル事業化を進めるとか、先ほどの農福連携も含めまして、次のステージをぜひ目指していきたいと思います。私はこの施策は両方ともゴールを決めるべきではないと思っていまして、来年度が終期設定がございますけれども、この終期設定の後も反省すべきところは反省し、強みだなと思ったところはさらに伸ばしていくということで、PDCAサイクルを回して発展をさせていきたいというふうに考えております。

◯福祉保健部長(林由紀子君)県内の市町村の官公需の取り組み状況につきまして、補足の答弁をさせていただきます。
 先ほども知事のほうがお話ししましたとおり、今年度県のほうが実施をしております発注目標額であるとか発注実績額の取りまとめをしているところは、今のところ市町村ではありませんけれども、鳥取市のほうでは発注目標の設定などの検討をしているといった状況でございます。
 官公需による障害者福祉施設への発注をするためには随意契約が必要になるわけでございますけれども、そのためには、地方自治法の施行令に基づく規則を制定をして、随意契約を可能にする特例的な措置が必要になりますが、そういう特例措置をしているところが7の市町村がございます。もちろん県のほうもこれはそういう運用を行っているところでございます。
 具体的に市町村のほうにどういう形でこういう官公需を行っているのか確認いたしましたところ、例えば鳥取市等では庁舎の清掃であるとか、それからテープ起こし、それから大会とか式典等での記念品の購入等を行っておられます。それから、多くの市町村で、例えばごみ収集車の車両等にバイオディーゼルの燃料を障害者の施設から買い受けるというようなことを行っておられるところがございます。それから、大会の、あるいは式典の記念品購入といったことも、例えば倉吉市とか北栄町とか大山町、そういったところでもいろいろ工夫をしてやっておられまして、それぞれの市町村でそういった面では積極的な取り組みをしていらっしゃるというふうに理解しております。
 今月の10日には市町村の障害福祉担当課長を集めた会を開催する予定にしておりますので、こういった機会をとらえて市町村のほうにも県の取り組みをお話ししながら、積極的な取り組みをしていただくようなお願いをしていきたいと思っておりますし、先ほど日野郡の広域的な取り組みのお話もさせていただきましたが、そういった取り組みの例もお話ししてみたいと思っております。

◯10番(浜崎晋一君)ありがとうございました。最後の時間をいただきます。もう終わりますので、よろしくお願いします。
 いささかの考えを述べさせていただきたいと思うのですが、一般質問、このたび最後であります。私は、おこがましいようですが、幕末の志士と言ったら笑われるかもしれませんが、青雲の志を抱いて福祉の心をつなぐという使命感を持って挑戦した最初の質問も、やはり福祉行政でした。2年目の6月定例会で代表質問をさせてもらいました。多岐にわたり、知事初め執行部の方々と心地よい議論ができたことを本当にありがたく思っております。
 県議会の議論を学芸会とやゆされる方もあったようですが、議員にとってこの質問をするという作業は、私自身、自己研さんの一つ、県民の声を執行部に伝える一つのツール、それに答える執行部とて、同じことだったと思います。
 このたび私は原点に戻り、福祉について質問をさせていただきました。懇切なる御答弁をいただきました。知事、教育委員長を初め、執行部の皆さんに感謝を申し上げます。
 また、このたび引退される諸先輩、他会派を問わず激励いただきました諸先輩にも感謝と慰労を申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。

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